大阪市北区の医療クリニックで、医師免許を持っていないのにもかかわらず、医療行為をしたとして、66歳の会社役員の男が逮捕されました。 医師法違反の疑いで逮捕された大阪市大正区に住む会社役員の原田伸一容疑者(66)は、去年9月から今年4月までの間に、大阪・梅田にある「北新地さくらクリニック」で医師でないにも関わらず、問診や薬の処方など医療行為をした疑いが持たれています。 2022年9月、警視庁が在留カードなど各種証明書の偽造をするグループを摘発した事件で、押収した画像データの中に原田容疑者の医師免許のデータが含まれていたことで事件が発覚しました。 警察によりますと、原田容疑者は「京都大学医学部卒業」などと嘘の履歴書を作成して提出し、クリニック側から医師免許を届け出るよう求められていましたが、「引っ越しの時に紛失した。再発行を依頼している」と説明し、提出しなかったということです。 原田容疑者の元ではこれまで20代から90代の患者169人が問診を受けたとみられますが、今のところ健康被害は確認されていません。 警察の調べに対し、原田容疑者は「大学医学部を卒業して免許を持った医師です」などと容疑を否認しているということです。