覚醒剤錠剤に「スパイダーマン」など人気キャラ 抵抗感薄める狙いか

営利目的で相当量の覚醒剤を所持したとして、神奈川県警などは、イラン人の男3人を覚醒剤取締法違反の疑いで再逮捕したと14日発表した。関連して静岡県富士市にある建物を家宅捜索し、大量の薬物を押収した。 神奈川県警薬物銃器対策課によると、捜索では錠剤約5万錠や結晶など、大量の違法薬物を押収。錠剤の一部は覚醒剤の成分が含まれているといい、スパイダーマンやスーパーマリオブラザーズなどの人気キャラクターが刻印されていたり、カラフルに色づけされたりしているものもある。県警などは、覚醒剤への抵抗感を薄め、販路を拡大しようとした可能性があるとみて調べている。 発表によると、再逮捕されたのは、グループのリーダー格とみられるモハンマディ・アリ容疑者(41)=職業、住所調査中=らイラン人の男3人。アリ容疑者の再逮捕容疑は10月4日ごろ、共謀して富士市の建物内で、営利目的で相当量の覚醒剤を所持したというもの。3人の認否は明らかにしていない。 同課によると、捜索は神奈川、静岡、愛知の3県警などが合同で実施。建物内から錠剤のほかに、覚醒剤約40キロ▽アヘン約10キロ▽大麻リキッド約200本▽コカイン約10キロなどを押収した。覚醒剤は末端価格で20億円以上に相当する量。また、国内で一度に大量のアヘンが押収されるのは珍しいという。 建物の中には、はかりや器具などもあり、警察は男らがこの建物内で薬物の製造や加工に関わったとみている。さらに、3人は別のイラン人グループと連携しながら薬物の密輸や密売にも関与した可能性があるとみて、実態解明を進める。(奥田薫子)

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