ロンドンの地下鉄駅で「スリ」を働いたとみられる男が、ブラジリアン柔術の黒帯ファイターに取り押さえられる一部始終が話題になっている。男は地面に押さえ込まれた状態で「刺したくないんだ、兄弟」と呟き、足元からはハンマーも見つかったという。 米「ニューヨーク・ポスト」紙によると、クロアチア出身でブラジリアン柔術の選手イヴァン・スココ(29)は、ボロー駅近くを走るノーザン線の車内で「悲鳴」を聞き、女性客がスマートフォンを必死に握っているのを見て窃盗だと直感。女性に「誰だ?」と問い、指さされた男を追って電車から飛び降り、数秒でタックルして動きを封じた。 男がポケットのハンマーに手を伸ばそうとしたため、スココは足払いで倒し、その後の動画撮影でポケットから2台のスマホとハンマーが見つかった。英交通警察は、男を窃盗未遂と攻撃用凶器所持などの疑いで逮捕したと発表している。スココは過去にもジムへの侵入者らを制止した経験があり、「自分の身は自分で守る」として日々の鍛錬を続けているという。