不意打ちのウクライナ和平案で何が起きているのか/ロシア寄りのアメリカ調停案を懸命に押し返すウクライナ/トランプはまた二転三転か

「トランプ政権が戦争終結のための新たな計画案を作成すべく、ロシアと秘密交渉を行っている」。2025年11月半ばすぎ、アメリカの有力ウェブニュースサイトが報じた。 この突然のスクープ報道は国際的に大きな混乱と疑心暗鬼を引き起こした。トランプ政権からウクライナや欧州主要国には事前の連絡がなく、報道で不意打ちを食らったからだ。 ■ロシアの要求に沿ったトランプの和平案 キーウと英独仏がさらに驚いたのは、その計画案の内容だ。ロシアの要求を書き写したかのようなものだったからだ。この当初案を点検すると、ウクライナ紛争の終結に向け米ロが秘めている大国主義的本音がちりばめられていた。その本音とは何か。また今後この交渉結果が国際社会にどのような影響を与えるのだろうか。

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