アイルランドの人気女子MMA選手、シニード・カバナー(39)がスペインのグラン・カナリア島発ダブリン行きライアンエアーの機内で警察官2名を殴打し逮捕されたと、DAILY NEWSなどの複数の海外メディアが27日に報じた。 報道によれば、現地時間11月24日午後7時頃、離陸前の機内でカバナーが暴力的な行動を示したため、機長が警察に通報。民間警備隊の警官2名がカバナーと同伴女性を機内から降ろそうとしたが、カバナーが激しく抵抗。 機内通路で警官らともみ合いになり、“何度も殴りつけた”とされている。乗客が撮影した動画には、警官らと格闘するカバナーの姿が記録されており、同伴女性が「やめて!お願い!」と叫ぶ声も入っている。その結果、警官2名はカバナーの攻撃により負傷し、うち1名は療養休暇を取得するほどの怪我を負ったという。 カバナーはその後、空港内の留置施設に一晩拘留され、翌25日にテルデの裁判所で審理に。法廷ではカバナーは裁判官からの質問に答えることを拒否し、証言を行わなかった。その後保釈されたが、現在も警察官への暴行と逮捕への抵抗の容疑で捜査が続いている。 尚、なぜカバナーが客室乗務員に対して攻撃的な態度を示したのか、暴力行為に及んだ具体的な動機や理由については明らかになっていない。 カバナーはベラトール女子フェザー級で活躍した人気選手。ボクシング国内大会で複数回の優勝経験を持ち、アグレッシブなファイトスタイルで会場を盛り上げた。21年にはベラトール女子フェザー級タイトルマッチで王者クリス・サイボーグに挑戦したがKO負け。直近の試合は昨年6月、アーリーン・ブレンコウに一本負けしたが、その実力に陰りはない。戦績は9勝(4KO)7敗。 また、カバナーは、アイルランドのSBG Irelandジムで長年トレーニングを積んでおり、同門でUFC元2階級王者のコナー・マクレガーには多くのサポートを受けている。マクレガーは彼女のキャリア初期には約1万ユーロのスポンサー支援を提供し、彼女のMMAキャリアをスタートさせた恩人だ。22年2月の『ベラトール275』では、試合中に膝を負傷した彼女をマクレガーがバックステージまで運ぶ姿が話題となっていた。 今回の件について、裁判所で証言拒否し、さらに自身のSNSでも何の説明ないが、果たして何があったのか。