146人が死亡した香港のマンション火災は、建物内の捜索が続いています。追悼の動きが広がるなか、火災を利用して扇動を企てたとして逮捕者が出るなど、当局が警戒を強める動きも出ています。 記者 「現場となったマンションでは、犠牲者を追悼する場が設けられています」 香港のマンション火災の発生から6日目。当局は最も被害の大きかった棟を含む2棟の捜索を続けています。これまでに確認された死者は146人。その中には、消火活動にあたっていた消防隊員1人も含まれていました。 献花に訪れた人 「心が痛い。香港は一丸となって困難を乗り越えないと」 亡くなった37歳の消防隊員の男性。香港メディアによりますと、10年間交際していた恋人と今月結婚する予定でした。JNNは同僚から話を聞くことができました。 亡くなった消防隊員の同僚 「火災現場で兄弟のような同僚を失うことはとても悲しい。彼はとても優しくて明るくておおらかで」 そして、亡くなった男性に向けて… 亡くなった消防隊員の同僚 「これ以上、彼が苦しまないことを願う。仕事は終わりだよ」 犠牲者の中には外国人もいました。これまでにインドネシア人9人、フィリピン人1人の死亡が確認されていて、多くが家政婦として働いていたということです。 友人と連絡がとれないフィリピン人 「とても悲しいです。20人ぐらいの行方が分かっていないみたい」 こうしたなか香港メディアによりますと、火災を利用して扇動を企てた疑いできのう新たに、元香港区議の男性とボランティアの女性1人が警察に逮捕されました。警察は元区議について「憎悪を煽り、政府への恨みを誘発した」としているということです。 おとといにも、「政府担当者の責任の追及」などを求め署名活動をしていた男性が逮捕されていて、元区議はSNSでこのニュースを転載していました。