高級車や改造車を不正車検、賄賂受け取った疑い 民間車検場の社長らを摘発 警視庁

改造車や高級車の車検を不正に通したとして、警視庁交通捜査課は、道路運送車両法違反などの疑いで、埼玉県八潮市の民間車検場「ブルック」元従業員、寺垣訓弘容疑者(63)=埼玉県草加市=ら自動車検査員2人と、不正車検の仲介役とみられる自動車整備業の浴本昌希容疑者(49)=同県戸田市=を逮捕した。同社は30年ほどで約1万6千台の不正車検を繰り返し、約3億5千万円を不正に得たとみられる。 不正車検の見返りに現金8万8千円の賄賂を渡したとして、贈賄容疑で浴本容疑者を、また、賄賂を受け取ったとする加重収賄容疑で、同社長の男(73)と寺垣容疑者ら3人を書類送検した。いずれも容疑を認めている。 寺垣容疑者ら3人の逮捕容疑は2~5月、共謀の上、高級車4台に必要な点検を行わず、虚偽の保安基準適合証を作成したなどとしている。 交通捜査課によると、同社は国指定の民間車検場で、寺垣容疑者らは道路運送車両法で「みなし公務員」とされ、収賄罪の適用対象となる。同社ではベンツやランボルギーニなどの高級車や、突起物が取りつけられるなどした不正改造車に、点検や整備を行わず車検を通過させていた。容疑者らは「会社の利益と自分の生活がかかっていた」などと話しているという。

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