映画「スタンド・バイ・ミー」などを手がけた映画監督、俳優、プロデューサーのロブ・ライナーさん(78)と妻が12月14日、米ロサンゼルスの自宅で死亡しているのが見つかった事件で、ライナーさんの息子ニック・ライナー容疑者(32)が殺人の疑いで逮捕・訴追された。ニック容疑者は2015年のポッドキャストのインタビューで、薬物依存に苦しみ、両親との関係から罪悪感を覚えていたことを語っていた。 ポッドキャスト司会者 「息子のニックさんは何を感じ取ったと思うか」 ロブ・ライナー氏 「本人に聞けばいい」 息子のニック・ライナー容疑者 「自分のことを気にかけてくれる両親がいるという点で、私は本当に恵まれていると思う。 だから、外でドラッグを使ったりしてしまうと、強い罪悪感を覚えた。『今ごろ親は自分のことを思ってくれて、ちゃんとしてほしいと思っているんだろうな』と考えてしまう。 親があまり関心を持ってくれない人もいるから」 司会者 「今日はニック・ライナーさん、父親のロブさんと話している。ニックさんは10代の頃に薬物問題を抱えていたが、それを克服し、父親から着想を得た映画の脚本を書いた」 「薬物を使わなくなった今、誰もが抱える問題にどう向き合っているのか。両親ともっと率直に話せるようになったのか。それとも別の形で助けを求めているのか」 ニック容疑者 「さっき父が言っていたように、正直に話したら叱られるのが怖かった。 両親はいつも『正直に』『正直に』と言っていた。でも正直に話して、余計に怒られるなら一番いいとは言えない」 司会者 「私の息子もまさに同じことを言っていた」 ロブ・ライナー氏 「聞いてくれ。有名人の息子であることがどういうものかは、私も分かっている。 人々に勝手に決めつけられる。非常につらいことだ」 司会者 「あなたはどう対処したのか。あなたは薬物には走らなかったが、父親は象徴的存在だったから、同じような問題はあったはずだ」 ロブ・ライナー氏 「60年代には薬物はそこら中にあった。 だが、自分の行動には責任を持たなければならないし、余計な雑音は遮断しなければならない。 息子にとっては特に大変なのだと思う。今回初めて注目を浴び、あれこれ言われるようになったから。 しかも、父親が僕で、祖父も有名人だから『二重苦』だ。 他人は好き勝手なことを言う。息子が何を経験し、今何に苦しんでいるのか、なぜそういう行動を取ったのかなど誰も分かっていない。 『生まれながらに恵まれていて、お金もある』と言う人がいるが、そんなのは何の意味もない」 (ナレーションなし)