無登録で超高金利の貸し付けを行った疑いで山形県警に逮捕された、いわゆるヤミ金業者の男6人が、返済で困った客に銀行口座を開設させ、その口座を犯行に使っていたことが新たに分かりました。 この事件は、韓国籍で東京都豊島区の自称アルバイト、李勇静容疑者(41)ら40代から70代の男6人が東京都知事の許可を得ないまま、顧客に金を貸し付けるいわゆるヤミ金を営んでいた疑いで逮捕されたものです。県警は、この業者を利用した庄内地方の男性から相談を受け、捜査を進めてきました。 警察によりますと李容疑者らは容疑を認めていて、法で定められた金利の最大およそ190倍の超高金利で貸し付けていたことが分かっています。また、確認できているだけで全国の延べ5000人に貸し付け、およそ1億7000万円を得ていたということです。 その後の調べで、李容疑者らは借金を完済できず、利息分も払えない客に対し、返済の代わりに銀行口座を開設して容疑者らに譲り渡すよう迫っていたことが新たに分かりました。容疑者らは、素性を隠すため譲り受けた複数の口座を犯行に使っていたとみられ、被害者が返済で入金した14口座を調べたところ、逮捕された6人とは別名義の口座でした。また、容疑者らは同じように携帯電話を契約させ譲り渡すように迫っていたとみられています。 警察は、正当な理由なく銀行口座や携帯電話を譲り渡したり譲り受ける行為は違法で、別のヤミ金業者や特殊詐欺などで悪用される可能性もあるとして、安易に申し出を受けないよう呼びかけています。