「ありがとうトランプ」「この日を待っていた」の声も…奇襲攻撃に大喜びするベネズエラ人たちの本音

米軍が1月3日に実施したベネズエラ攻撃とニコラス・マドゥロ大統領の拘束を受け、在外ベネズエラ人たちは深夜にパジャマ姿で街に飛び出した、と海外メディアが報じている。自国の大統領の尊厳が踏みにじられた瞬間、なぜ彼らは歓喜したのか。800万人が逃げ出した国で起きている圧政の詳細が海外報道から見えてきた――。 ■マドゥロ氏逮捕に歓喜したベネズエラ人たち 「何年もこの日を待っていた。ベネズエラには自由が必要なのです」 1997年にベネズエラからアメリカに移住した女性は米フォックス・ニュースに対し、「恐怖もあるが、興奮もある」と複雑な心境を吐露した。 マドゥロ氏の拘束が報じられたのは、深夜のことだった。在米ベネズエラ人が多く住む米フロリダ州ドラルでは、パジャマ姿のまま街に飛び出す住民が相次いだ。米NBCによると、ベネズエラ国旗を振りながら踊り、歌い、涙を流す人々がレストラン前の通りを埋め尽くしたという。 「主に感謝します。アメリカ大統領に感謝します」。ベネズエラ北西部の都市マラカイボ出身の女性は、涙ながらにそう語った。8年前に渡米した彼女は、マドゥロ独裁政権下で兄を殺害され、弟たちは誘拐されていたという。 「何年も待っていました。マドゥロ大統領はあまりにも多くの被害をもたらしました」と、涙声で空を仰いだ。 祝賀ムードは世界各地に広がる。 カナダの公共放送局CBCによると、チリの首都サンティアゴでは、ベネズエラ人たちが街頭に繰り出して歓声を上げた。ペルーの首都リマでは、数十人のベネズエラ人がベネズエラ国旗を身にまとって集まった。 スペインでは数千人がマドリード中心部のプエルタ・デル・ソル広場に集結。マドゥロ拘束に関するトランプ大統領の記者会見を大画面で見守り、拘束の正式発表が伝わると、歓声と拍手が沸き起こった。 ■「戦時中のよう」報復に怯える居住者も 一方、恐怖に震えているのがベネズエラ国内に住む人々だ。 作戦当夜、ベネズエラの首都カラカスでは、市民が深夜の轟音で目を覚ました。米公共放送PBSによると、現地時間午前1時50分に始まった作戦は約45分にわたって続き、爆発音が夜空に響き渡ったという。 ベネズエラ政府からの公式発表はほとんどなく、市民は何が起きているのか分からないまま不安な夜を過ごした。 攻撃後の様子を報じた米CNNによると、首都カラカスでは通りも高速道路も閑散としている。作戦から一夜明けた早朝、生活必需品を求めて人々は外出したが、待っていたのはシャッターを下ろした店舗ばかりだったという。 カラカス東部に住むドライバーの男性は、匿名を条件にCNNの取材に応じ、「どこか戦時中のような雰囲気です。この沈黙が、多くのことを物語っています」と語った。喜びを表に出せば、マドゥロ氏政権の支持派から報復を受けかねないためだ。

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