再審法大改悪に転じた法制審-刑事法(再審関係)部会 今井恭平[フリーライター]

12月17日(水)午前9時25分、定刻通りに衆議院法務委員会が開会された。階猛委員長(立憲民主)が、ルーチンのように、淡々と決裁事項をこなしていく。 「それでは、本日はここまでとします」 開始からものの5分とかからず、委員長のこの言葉で、法務委員会は閉会した。各議員たちは、足早に議場を離れていく。それ以外、何もおきなかった。この場で何かがおきることにわずかな期待をもって、寒さの中を国会まで傍聴に足を運んだ人たちの顔には、わずかに失望感がうかんだ。 彼らが期待していたのは、今国会の最終日であるこの日、再審法改正法案の趣旨説明が衆議院法務委員会で行われ、国会での審議入りの最初のプロセスを果たすことだった。 趣旨説明を終えて初めて、法案は各委員会での審査をうける正式の法案となる。重要ではあるが、実質的な討議や論争がされる訳ではないから、時間は通常5分から10分しかかからないものだという。したがって、5分で散会した法務委員会なら、開会のあと十分に、再審法改正法案の趣旨説明くらいはできたはずだった。 前日の静岡新聞など一部のマスコミで、今国会での再審法改正案の審議入りは見送るとの合意が、自民、立憲両党の間で交わされたとの報道もあった。その理由は「時間が足りない」だったというが、状況を見ると、あまりに見え透いている。 ともあれ、この日、再審法改正法案は、趣旨説明が行われず、念願の審議入りを果たせないまま、国会会期を満了した。その後、法務委員会理事会での会期末処理を経て、継続審議となった。

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