出産後遺棄の母親を神戸北署が逮捕 相談受けていた熊本の病院が抗議「保護すべき事案」

出産後間もない女児の遺体を遺棄したとして神戸市北区の母親(24)が逮捕された事件で、親が育てられない乳児を匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運営する慈恵病院(熊本市)の蓮田健院長が29日、神戸市内で会見し「母親からの相談を受け警察に連絡した」と明かした。蓮田院長は「保護すべき事案であり、逮捕は拙速」と抗議する文書を神戸北署に提出した。 母親の逮捕容疑は、24日朝~26日夜、自宅クローゼットに女児の遺体をポリ袋に入れて遺棄した疑い。調べに容疑を認めている。 蓮田院長によると、25日午前6時半ごろ、母親から病院の相談フォームに「助けてください」のタイトルで、「昨日朝に生まれたが息をしていない。死亡届を出さなければと調べたが時間が経過していることもあり、逮捕されるのではとパニックになっている」という内容のメールが届いた。 同日は職員が休みで、翌26日朝にメールに気付いた職員が蓮田院長に連絡。蓮田院長は母親と計3回電話で話し、「生まれた女児は青白く動かず、首にへその緒が巻き付いた状態」などの状況を聞き取った。死産の可能性が高いと判断し、おびえる母親を説得し同日夕、熊本県警へ情報提供。連絡を受けた神戸北署が27日、死体遺棄容疑で母親を逮捕した。 蓮田院長は「母親は孤立出産で心身に傷を負っていた。逃亡や証拠隠滅の恐れもなかった」と指摘。逮捕せずに事情を聴き、刑事処分を判断したケースもあるとし、「即断せずに慎重に判断すべきだった」と同署の対応を批判した。 一方、同署の小畑真吾副署長は「法と証拠に基づき適正に捜査している」とコメントした。

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