今年はW杯イヤーだが、米ドナルド・トランプ大統領のグリーンランド領有に関する姿勢、および移民に対する強硬な姿勢にサッカー界から反発が起き、一部で大会ボイコットの動きも起こっている。FIFA前会長ゼップ・ブラッター氏も、「ファンの皆さんへのアドバイスは1つ、アメリカには近づかないこと」と発言し、話題となった。 批判の矛先はトランプ氏だけでなく、トランプ氏と懇意であることをアピールするFIFAの現会長ジャンニ・インファンティーノ氏へも向けられている。インファンティーノ氏は先日、ロシアの国際大会への復帰を認めるべきだと発言している。 「(我々は)政治指導者の行動を理由に、いかなる国に対してもサッカーの試合を禁止してはならないことを、法令に明記すべきだ」 インファンティーノ氏はトランプ氏との蜜月を強調する一方、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とも良い関係であると言われる。ここ数カ月で、トランプ氏に平和賞を贈ったり、イングランド代表のファンに「(2022年の大会は)史上初めてイングランドのファンが逮捕されなかった」とジョークを飛ばしたり、上記のロシアの復帰の件などで、インファンティーノ氏はサッカー界からの強い怒りと反発を招いている。英『Mirror』は「サッカー界は会長を必要としていない」とこれを非難した。 「彼は平和賞受賞に対する批判を軽く受け流し、トランプ氏と『素晴らしい関係』を築いていると皆に言い聞かせるだけで済む。それは、彼が世界の指導者たちと真に同等であると感じているからに違いない。すると、単純な疑問が湧いてくる。なぜサッカー界に会長が必要なのか?」 「非常にナイーブに聞こえるかもしれないが、インファンティーノ氏がサッカー界の代表として、そして指導者として世界の政治舞台でその姿勢を示すほど、これは問うべき問いとなる。結局のところ、サッカーは民衆のスポーツなのだから」 もちろんW杯のような巨大な国際大会を開催するためには、FIFAのような組織や人材が必要となる。しかし、このような会長は必要ないと同紙は強い調子で断罪した。 「しかし、自分が地球上で影響力のある重要な人物の一人だと考えているような会長(女性になるにはまだ時間がかかるだろうが)は、サッカー界に必要ない。ジャンニ・インファンティーノには、自分の意見を自由に表明する権利がある。しかし、サッカー界は彼を必要としていない」 大きな反発を招いているインファンティーノ会長の振る舞い。チケットの価格高騰問題でも、FIFAは大きな批判を受けている。加えて、トランプ大統領が発表した入国ビザ制限の影響も懸念されている。どうやら今夏のW杯が、サッカー界が一枚岩となって開催される大会となることはなさそうだ。