【ニューヨーク=本間英士】トランプ米政権の国境警備責任者、ホーマン氏は12日、中西部ミネソタ州ミネアポリスで記者会見し、ミネアポリス周辺での大規模な不法移民摘発作戦を終了すると発表した。移民・税関捜査局(ICE)など連邦捜査官の強硬な取り締まりで米市民2人が射殺されたことにより、批判が全米に拡大していた。 ホーマン氏は「4千人以上の不法滞在者を逮捕した。この地域は安全になった」と成果を強調。現在は地元当局との連携も強化されているとした上で、「作戦終了を提案し、トランプ大統領の同意を得た」と説明した。 ICEを巡っては強引な捜査手法が批判を集めていたが、ホーマン氏は「病院や小学校などでは一切逮捕していない」と述べるなど、捜査は適切だったと主張した。今後人員の縮小を進めていくものの、少数の連邦捜査官は州内に残るという。 一方、ミネソタ州のウォルズ知事は12日、「(ICEなどは)われわれに深い傷と世代を超えたトラウマ、地元経済の損害を残した」と非難。「復興への長い道のりは今始まる」と訴えた。 ミネアポリス周辺はリベラル色の強い地域。ソマリア系移民が関与する補助金の不正受給事件などを理由に、不法移民への強硬姿勢を掲げるトランプ政権が昨年12月からミネソタ州に約3千人を投入し摘発を実行した。 だが、1月7日に米国人女性(37)が、24日には米国人男性(37)が連邦捜査官に射殺されたことで、全米各地に批判が拡大。トランプ氏の身内の共和党からも対応を疑問視する声があがり、政権側は軌道修正を余儀なくされた。