ヒュー・スコフィールドBBCパリ特派員 フランス中部リヨンで今月、極右ナショナリストの活動家だった23歳学生が路上で殴る蹴るの暴行を受け14日に死亡した事件で、捜査当局は9人を逮捕した。事件では、極左活動家たちが学生を襲ったとされていた。 逮捕された9人の中には、急進左派政党「不服従のフランス(LFI)」の議員の議会秘書も含まれている。 数学専攻の学生だったカンタン・ドゥランク氏は、覆面をした若者の集団に頭部などを殴る蹴るされ、2日後の14日、病院で死亡した。 リヨンでは12日、政治学院(IEP)を訪れた左派政治家に抗議するため、極右の女性の権利団体「ネメシス」が小規模な集会を開いていた。ドゥランク氏は、この集会を支援していた。 事件後、禁止団体「ル・ジュヌ・ギャルド(青年警備隊)」につながる極左活動家たちによる犯行だと広く伝えられた。今回の逮捕は、それを確認するものとなった。 逮捕者の中に、LFIの国民議会議員の議会秘書、ジャック=エリー・ファヴロ容疑者が含まれている点が、特に注目されている。 この事件によって、LFIと議員70人、および来年の大統領選に出馬する可能性が高いベテラン指導者ジャン=リュック・メランション氏に大きな圧力がかかっている。 メランション氏は15日、自分が率いるLFIは「この件とは無関係だ。我々を非難する者がしていることは名誉毀損だ」と反論。「我々は憤りを表明すると同時に、ドゥランク氏の家族と友人たちに共感と哀悼の意を示す。我々はあらゆる暴力に反対していると、もう何度も繰り返してきた」と述べた。 リヨンのティエリ・ドラン検事は16日午後の記者会見で、殺人事件として捜査を開始したと述べ、ドゥランク氏が「少なくとも6人」に殴る蹴るの暴行を受けたとの見方を示していた。解剖の結果、頭蓋骨と脳に致命的な損傷が確認されたと、検事は明らかにしていた。 (英語記事 Nine arrested in France over death of far-right student)