福岡市早良区の市総合図書館で19日夜、男女3人が腹部を刺されるなどして負傷した事件で、刃物を持った殺人未遂容疑の男(61)を最初に取り押さえたのは、この施設の70代の警備員だった。 福岡県警早良署によると、逮捕されたのは同区の無職吉井辰夫容疑者(61)。 捜査関係者によると、「人を殺したかった」「(3人と)面識はなかった」という趣旨の話をしているという。 県警は防犯カメラの映像などから、最初に館内で80代の来館者の男性が襲われ、続いて出入り口付近にいた来館者の女性(50)が切りつけられたとみている。男性は腹を刺され重傷、女性も首にけが。 捜査関係者によると、女性が切りつけられた直後、警備員の男性が駆けつけ、倒れ込みながら容疑者の取り押さえた。警察官が駆けつけ現行犯逮捕するまで、1人で身柄を確保し続けたという。 この警備員は図書館の指定管理業者の従業員で、取り押さえた際に手に軽傷を負った。 県警幹部は「警察官もひるんでしまいそうな状況で、果敢に取り押さえたのはすごい」と驚く。 福岡市の高島宗一郎市長は20日、取材に対し「身を挺(てい)して取り押さえていただいた警備員には心から感謝しています」と述べ、感謝状を贈る意向を示した。警備員は刃物を持っていることは知らなかったという。