韓国の野党第1党「国民の力」が9日に緊急議員総会を開催し、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の政治的復帰を求める一切の主張に明白に反対する」と表明した。12・3非常戒厳宣布については「大きな混乱と失望を与えたことについて、改めておわび申し上げる」と述べた。12・3戒厳は内乱であるとする判決をいまだ認めていないのは残念だが、「ユン・アゲイン」勢力との絶縁を公に宣言したことは、遅きに失したものの、幸いだと受け止められる。 12・3内乱を防いだ市民が「国民の力」に求めていたことは、たった一つだ。時代錯誤的な親衛クーデターで憲政秩序の破壊を企てた尹錫悦勢力と決別し、民主共和国大韓民国の一翼を担う真の保守政党として復帰せよということだ。しかし12・3内乱以降、同党が示してきた行動は、失望を超えて幻滅させるに十分だった。自分たちが輩出した大統領の歴史的罪悪と決別するのではなく、強引な主張と詭弁(きべん)で内乱勢力を擁護することばかりに没頭した。昨年1月、内乱首謀者尹錫悦の逮捕を阻止するために漢南洞(ハンナムドン)の官邸前に集まり、「弾劾無効」、「尹大統領を守れ」と叫んだ同党の40人あまりの国会議員の名前と顔を、私たちははっきりと覚えている。 同党にはこれまで、内乱に対する反省と謝罪の意を表明する機会が何度もあった。尹錫悦の親衛クーデターが失敗に終わった直後、憲法裁判所が尹錫悦の弾劾を言い渡した時、尹錫悦の内乱首謀罪での一審有罪判決後などの機会を、自ら放棄してきたのだ。さらに彼らは昨年8月の党大会で、「尹錫悦復帰」を声高に叫ぶ勢力と結託したチャン・ドンヒョク候補を代表に選出した。チャン・ドンヒョク指導部はその後、党内外の「絶尹」(尹前大統領との絶縁)要求を一蹴し、ユン・アゲイン勢力との密着を強めてきた。 このような態度を示してきたため、韓国国民としては9日の「絶尹宣言」を歓迎しつつも、それが本気なのかは信じられないのが実情だ。国民が背を向けたため、党の支持率は20%を下回り、あと3カ月も残されていない地方選挙で大邱(テグ)・慶尚北道を除く「広域団体長選挙での全敗」の危機感が高まる中、急場をしのぐために「偽装決別」を選んだのではないかと疑っているのだ。 同党がなすべきことは明確だ。所属する国会議員一人ひとりが内乱と弾劾の前後に示した憲政破壊勢力擁護の態度について、国民に受け入れられるまで謝罪することだ。党内に存在する尹錫悦擁護勢力も、断固として排除すべきだ。ユン・アゲイン勢力の象徴であるチョン・ハンギル氏とコ・ソングク氏の党籍を除外するかどうかが、その指標となる。 (お問い合わせ [email protected] )