一度は不起訴になった59歳男に懲役6年判決 16年前のエレベーター強盗 2010年のDNA鑑定をめぐる争いに 裁判所「優に信用できる」【判決詳報・後編】

16年前の2010年、福岡市博多区にあるマンションのエレベーター内で61歳の女性の顔を殴るなどして軽傷を負わせ、現金約17万円が入ったバッグを奪った中屋元太郎被告(59)。 2022年11月に逮捕・送検されたものの、約1か月後に不起訴となっていた。 検察審査会の「不起訴不当」の議決を受けた検察は、再捜査を経て中屋被告を起訴、事件から16年後の2026年に裁判が開かれた。 争点は「中屋被告が犯人であるかどうか」だった。 判決で福岡地裁は2010年に実施したDNA型鑑定の鑑定の結果について 「優に信用できる」 としたうえで 「犯人が遺留したニット帽から採取した微物と中屋被告の各DNA型が一致したことは被告人が本件犯人でなければ説明がつかない事情であり、これにより中屋被告は本件犯人と強く推認され、顔貌鑑定による補強もある中、弁護人が種々主張するところを踏まえて検討しても中屋被告が犯人であることについて合理的な疑いは存しない」 と結論付けた。 ※この判決は前・後編で掲載しています。 【前編から読む】16年前のエレベーター強盗 争点は"59歳男が犯人か?" カギを握るDNA鑑定に弁護側「2010年鑑定の正しさは証明されていない」【判決詳報】 ■裁判所の判断「中屋被告が本件犯人と認められる」 3月5日の判決で福岡地裁(森喜史裁判長)は、犯人が遺留したニット帽から採取した微物と被告人の各DNA型が一致したことと顔貌鑑定の結果から中屋被告が本件犯人と認められると判断した。 ■裁判所「2010年鑑定の結果については優に信用できる」 福岡地裁は 「取り調べられた全証拠を見ても、同採取から2010年鑑定に至る過程において、資料の汚染や取り違いが生じたとの疑いは存しない」 「2010年鑑定は、2名の鑑定人が、それぞれ独立して鑑定を行い、その結果が一致したことを前提に判定されたものであることを踏まえると、2010年鑑定の結果については優に信用できる」 と判断した。

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