David Shepardson Rich McKay Andy Sullivan [ニューヨーク/アトランタ 23日 ロイター] – 米ニューヨークのラガーディア空港で22日深夜、着陸したエア・カナダ傘下のジェット機が消防車両と衝突し機長と副操縦士が死亡、空港が閉鎖される事態となった。こうした中、トランプ大統領は23日、主要空港に武装した移民・関税執行局(ICE)職員を配備した。 米国の空港システムは予算を巡る議会の対立で人員が不足し、長時間にわたって乗客の長蛇の列ができるなど混乱している。 ラガーディア空港では衝突事故により、数十人の乗客が負傷し、週明け早々に数百便の欠航が発生した。 衝突したジェット機は23日も空港内に残っており、押しつぶされたコックピットが上を向いている。 連邦航空局(FAA)のベッドフォード長官は記者会見で、事故で死亡した2人のパイロットは若く、キャリアをスタートさせたばかりだったと説明。「まさに悲劇だ」と語った。 <空港へのICEの配備> ここ数日、運輸保安局(TSA)職員の欠勤が急増しており、旅行者は保安検査場で数時間に及ぶ待ち時間を強いられている。職員は1カ月以上給与を受け取っていない状態だ。 ロイターの記者によると、23日には防弾チョッキを着用し拳銃を携行したICEの職員が、アトランタ、ニューヨーク、ニュージャージーの各空港で警備にあたっていた。彼らは、トランプ政権の移民取り締まりを巡る分裂の象徴となり、議会での交渉の争点ともなっているマスクは着用していなかった。 ホワイトハウスの国境問題責任者トム・ホーマン氏は、ニューヨーク、シカゴ、アトランタ、ヒューストンなどの都市にある14の空港に職員が配備されたと述べた。 当局は、捜査官が群衆整理にあたると説明したが、トランプ氏は逮捕も行う可能性があると述べた。これを受け、ミネアポリスやシカゴなどの街頭で繰り広げられたような混乱した取り締まりが空港でも行われるのではないかという懸念が高まっている。 トランプ氏は記者団に対し、「彼らは不法移民が入国する際に逮捕できるようになった。これは非常に成果が見込める領域だ」と述べた。その上で、「だが、彼らがそこにいるのはそのためではない。支援するためにいる」と語った。 民主党は移民取り締まりの過程で米国市民を殺害し、世論の激しい怒りを招いた移民局職員に対する新たな規制措置が講じられない限り、国土安全保障省への予算拠出を拒否しており、与野党の対立が近いうちに収束する兆しはほとんど見られていない。 <ラガーディア空港で多数の便が欠航> 空港を管理するニューヨーク・ニュージャージー港湾公社によると、衝突したジェット機には乗客72人と乗員4人が搭乗。消防車両に乗っていた警官2人を含め41人が負傷し9人が重傷だという。 ラガーディア空港の1日当たりの総便数の50%以上に相当する約572便が欠航となった。23日午後には一部の便が運航を再開したが、FAAは事故が発生した滑走路が27日まで閉鎖されると発表しており、今週いっぱい遅延が続く見込みだ。 米航空業界は航空管制官の慢性的な不足に直面しているが、ダフィー運輸長官は、ラガーディア空港ではこの問題はないとし、「人員体制が非常に整った空港だ」と記者会見で語った。