4月19日の朝7時、警視庁麻布署から1台の護送車が姿を現した。後部座席に乗っていたのは水口克也容疑者(49)だ。2日前の逮捕時には、普通にメディア各社に撮られていたのだが、そのときに懲りたのだろうか。必死に助手席の陰に隠れようと動きまわっていた。 警視庁は4月17日にIT関連会社『Linuxジャパン』代表の水口容疑者を逮捕した。同社役員の男性の遺体遺棄容疑だ。 「水口容疑者は’25年10月5〜6日ごろ、自身が経営する港区のIT関連会社『Linuxジャパン』の事務所から男性役員の遺体を運び出して遺棄した疑いがもたれています。昨年10月、男性役員の知人女性から『連絡が取れない』と麻布署に相談がありました。しかし、警察で調べたところ9月28日に自転車で外出する様子が防犯カメラに映っており、室内も荒らされた様子はありませんでした。そのため、事件性がないと判断されたのでしょう。 その後、今年の2月にこの女性から再び相談があったのです。男性の銀行口座から現金が引き出された様子がないなど、不自然な点があったことから、警察は事件に巻き込まれたとみて3月ごろから本格的に捜査をしていました」(全国紙社会部記者) 事務所からは役員の男性の血痕が複数ヵ所発見されており、警察は水口容疑者からも何度か任意で事情を聞いていたという。 「警察の捜査で、9月28日から10月5日までの間に、水口容疑者が複数回ブルーシートを購入していたことが明らかになりました。また10月5〜6日ごろにはレンタカーを借りており、神奈川県の大垂水峠付近に行っていた形跡が残っていました。 水口容疑者は『私はやっていません』と、容疑を否認しており、役員の男性について『連絡が取れなくなり、自宅にも寄ったが応答がなかった』と供述しています。男性に電話やメールをしていたことも明らかになっていますが、警察は偽装工作とみているようです」(同前) 『Linuxジャパン』のHPによれば、同社はシステムやサーバーの構築や運用、ITの勉強会や研修などを手がけていた。水口容疑者はITの仕事に必要なLinuxやネットワークの基本を学べる入門書を多数手がけた実務系エンジニアで、初心者向け教育分野では一定の実績を持つ人物だったようだ。役員の男性とは’13年ごろに知人を介して知り合い’24年12月に役員に任命したという。警察は役員報酬を巡るトラブルがあったとみているようだ。 警察は18日から大垂水峠付近を捜索しているが、23日現在、まだ遺体は発見されていない。そんな状況でなぜ警察は水口容疑者の逮捕に踏み切ることができたのか。犯罪ジャーナリストの小川泰平氏が解説する。 「容疑者が借りたレンタカーか何かから証拠となりうるものが採取されたんじゃないでしょうか。事務所に血痕があったということだから、被害者は刺されたか何かで血を流していたと思われます。その血痕が車に残されていて警察が見つけた可能性は十分にあります。例えばトランクから血痕が発見されたら、そんなところに普通は入りませんよね? 逮捕は死体遺棄の容疑ですが、それを認めると殺人を認めざるを得なくなるから、このパターンでは容疑者はなかなかしゃべりません。らちが明かないので警察は勝負に出たということだと思います。ただ、確実に起訴できるかというと、今の段階ではまだわかりません。 でも逮捕したことで、突っ込んだ調べができたり、これまで話せなかった人からもいろいろな情報が入ってくるでしょう。トラブルの内容も明らかになっていくと思います」 本格的な捜査はまだ始まったばかりだ。その行方が注目される。 ※「FRIDAYデジタル」では、皆様からの情報提供・タレコミをお待ちしています。下記の情報提供フォームまたは公式Xまで情報をお寄せ下さい。 情報提供フォーム:https://friday.kodansha.co.jp/tips 公式X:https://x.com/FRIDAY_twit