「誰でもなりうる」恐怖と孤独 高校生たちが描く薬物乱用やオーバードーズ(OD)の恐ろしさ 孤立する若者を守る“大人の温かい視線”

若い世代を中心に深刻な問題となっている市販薬の過剰摂取「オーバードーズ(OD)」と薬物の乱用。その危険性を自分事として考えてもらおうと、高校生や弁護士らが創作劇を上演しました。 26日に広島弁護士会が開いたシンポジウムで上演されたのは、若い世代に迫る薬物やオーバードーズの恐ろしさを伝える創作劇です。 出演したのは、弁護士のほか、市内の高校の演劇部員やその卒業生たち。「先輩の誘いから大麻に手を出し、逮捕される高校生」や「生活の悩みからオーバードーズに溺れる若者」など、学生の日常の隙間に潜む危険が描かれました。 続いて行われたトークセッションでは、実際に事件を担当する弁護士や高校生などが、依存の背景にあるものについて意見を交わしました。 ■大麻に手を染めた高校1年生 抱く「孤独感」 広島弁護士会所属の森田偉弘弁護士は、過去に担当した薬物事件について「一番記憶にあるのは、高校1年生(当時16)がやった事件。その子は孤立していた。学校の同級生に友達はいない。親は子供に興味が無い」と振り返ります。 創作劇に出演した広島市立舟入高校2年の市位実佳子さんは「『先輩に誘われて薬物に関わってしまう』そんな状況が誰でも起こってしまうのを改めて確認することができた。薬物事件は遠い存在という認識が薄くなったように感じる」と話しました。 「誰でもなりうる」という恐怖。主催した広島弁護士会の寺西弁護士は大人が温かく寄り添い続けることが大切だと話します。 広島弁護士会 子どもの権利委員会 寺西環江 委員長 「子どもを切り離すのは簡単だが、そばにい居続けるのはとても難しい。背景にあるものを見て、身近にいる大人が子供に対する温かい視線を失くさないことがとても大切だと思う」 ■罰則の無い薬の過剰摂取「オーバードーズ(OD)」 広島市消防局管内(広島市 海田町 坂町 熊野町 安芸太田町 廿日市市吉和地区)では去年1年間で323人が救急搬送されています。約半数は20代以下の若い世代で、中でも女性の割合が高くなっています。

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