【証言】元力士の“市議会のドン”成松由紀夫容疑者らが「行政を停滞させた」実態 熊本・八代市“復興のシンボル”市庁舎入札めぐる汚職 市議側から6000万円の賄賂を要求

熊本地震の“復興のシンボル”として建設された八代市役所新庁舎の入札をめぐる汚職事件。逮捕された元力士で“市議会のドン”と呼ばれた議員らが建設会社に6000万円の賄賂を要求していたことがわかりました。 きょう送検された熊本県八代市議の成松由紀夫容疑者(54)ら3人。八代市役所の新庁舎の入札をめぐって、東京の「前田建設工業」側に便宜を図った見返りに現金6000万円を受け取った疑いがもたれています。 市庁舎は10年前の熊本地震で被災。“復興のシンボル”として170億円あまりをかけて建て替えが行われ、成松容疑者もこう誇っていました。 八代市議 成松由紀夫 容疑者 「(総工費が)176億円ですね。8割は災害復旧事業債。八代の手出しは34億円です。熊本県内の当時の議長みんなから大変羨ましがられました。八代はどんな裏技を使ったんだと」 しかし、汚職事件の舞台となったことに地元からは… 八代市民(70代) 「裏でこういう行動が議員によって行われたのは怒りを感じています」 八代市職員 「あの時(熊本地震)は大変で、とにかく早く復旧復興しなきゃという思いもあった。まさか裏でこういうことが起こっていたのであれば、とても残念」 市議会議員の成松容疑者は元幕下力士。引退後は子どもたちに相撲を教える「指導者」でもありました。 成松容疑者の教え子 「練習で厳しい部分はありましたけども、褒めるところは褒める。誠心誠意ですね、教え子と向き合って指導はしていました」 一方、八代市議としては当選6回。“市議会のドン”とも言われていました。 八代市の元職員 「他の議員も彼(成松容疑者)が書いたシナリオで動いているふうにみえます。(成松容疑者が市政を)牛耳ってるって言った方がわかりやすい。市の行政が停滞していたのは事実」 警視庁などの合同捜査本部への取材によりますと、成松容疑者側が賄賂を「謝礼金」として渡すよう前田建設に指示し、現金6000万円を自ら要求。前田建設側は工面した6000万円の現金をスーツケースに入れ、元八代市議の松浦容疑者の自宅に持ち込み、成松容疑者らに手渡したということです。 また、前田建設側は入札前に「利益が見込めない」と成松容疑者に話していたということですが、成松容疑者は「受注後に協力する」と伝え、その後、市の職員に工事の利益をおよそ11億円増やすよう指示したということです。JNNはその際に録音されたとみられる音声を入手しました。 成松容疑者とみられる声 「10億?5億、5億(に分けて)すればよかっでしょう。極端な話ですよ。そぎゃんすれば、議会にあげんでよかでしょう」 市議会に設置された百条委員会でも、当時の市の職員がこう証言していました。 新庁舎建設課の課長(当時) 「ちゃんこ屋。成松議員の実家です。成松市議は不在でした。その後、遅れること30分以上、(成松容疑者が)店に入ってこられて、開口一番『課長足らんぞ』と。受注額が足らない。いくら足らないんですかと聞いてみたら、10億から11億と」 成松容疑者は自らの疑惑について、先月の会見で… 成松由紀夫 容疑者 「警察も多分、疑義があれば私の通帳でも何でもめくると思いますよ。だからもう捕まってますって。はっきり言って、そうでしょ。だからもらってる、もらってないはもう断固否定します」 新庁舎工事の落札率は99.9%。警視庁など合同捜査本部は落札に至った経緯など実態解明を進めています。

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