潟上市発注の公共工事めぐる官製談合事件 市職員の男送検 警察は市役所を約4時間捜索 「とてもシャイで優しい」「建築関係は庁内随一の知識」同僚が語る男の仕事ぶり 秋田

潟上市が発注した公共工事をめぐる官製談合事件で、逮捕された市の職員の身柄が秋田地方検察庁に送られました。 公正でなければならない、公共工事の入札。 警察は7日夜、約4時間にわたって市役所を捜索していて、押収した資料を元に、全容解明を進める方針です。 山﨑愛子記者 「午後10時です。およそ4時間におよぶ家宅捜索が行われ、捜査員が段ボール箱を運び出しています」 連休明けの業務を始めたばかりの潟上市役所から、多くの資料を押収したとみられる、県警の捜査員。 一夜明けた、8日午前には。 山﨑記者 「菅原容疑者を乗せた車がいま秋田中央署を出発しました。これから検察庁へと身柄が送られます」 捜索した庁舎に勤めていた市の職員・菅原摂容疑者を送検し、事件の全容解明を進めることにしています。 今回の事件は、市が発注する公共工事をめぐり、本来秘密にされるべき情報が特定の業者にだけ提供された可能性があるものです。 様々な事業者に対して、平等に、公正に行うべき手続きが妨害された疑いがあることを市のトップも重く受け止めます。 潟上市・鈴木雄大市長 「市民の信頼を失墜する重大な事案だと思っております。痛恨の極みといいますか、あってはならないことが起こってしまったなと」 事件をめぐり、これまでに逮捕されたのは、3人。 市職員の菅原摂容疑者と、市内に事務所を構え、電気工事などを手がける会社 深沢電装の社長と専務で、市内の公園にある照明設備の改修工事が現時点での捜査の対象です。 本来守られるべきだった情報は、工事の「最低制限価格」。 行政側は、公費を投じる以上、費用は抑えたいものの、工事の質が下がることを防ぐため、限度額を定める仕組みです。 発注の上限額にあたる「予定価格」と「最低制限価格」の間を提示した事業者のうち、より安い価格だった事業者が、工事を請け負うことになります。 今回の入札に参加したのは、深沢電装を含め、4社。 このうち2社は最低制限価格を下回り、失格。 別の1社は、この価格を273万円上回る額でした。 深沢電装は、最低制限価格を8,000円上回る額を提示して工事を請け負いましたが、この価格が市職員の菅原容疑者から深沢電装に漏れた疑いがあります。 山﨑記者 「潟上市によりますと、菅原容疑者は、今年の3月9日から26日まで、体調不良を理由に休暇をとっていました。その後、市が捜査の対象になっているという情報を把握したため、27日からは市が自宅待機を指示していたということです」 市の説明の通りであれば、警察は、3月下旬の時点で捜査を本格化させていた可能性があります。 市によりますと、菅原容疑者は、公共工事にも関わる部署に、長く在籍していました。 潟上市・古仲淳総務部長 「とてもシャイ。優しくて、普段の仕事ぶり、特に建築関係に関しては、庁内でも随一の知識を持っているものと我々認識しておりますので、大規模な工事を請け負うような部署を歴任している」「新庁舎、この庁舎建てるときのプロジェクトのセクションがありましたけど、そういった部署。新庁舎建設室とか、そういったところに在籍してまして。令和5年度、6年度は課長として、都市建設課に在籍した」 捜査対象の工事の入札の際、菅原容疑者は都市建設課長でした。 最低制限価格を直接知り得る部署ではないものの、価格の算出は可能だったとみられます。 潟上市・古仲淳総務部長 「都市建設課では、工事の設計書の詳細がわかる立場でございましたので、課長は設計書をみれば、“これとこれとこれと…”拾えば、最低制限価格は算出できたのかなと考えてはございます」 潟上市が発注し、深沢電装が受注した工事の中には、最低制限価格と同じ価格で落札されているケースもあり、市は現在、過去の入札の状況を改めて調査しています。 また、今回の事件を受け、入札への参加資格停止の措置をとることも検討し始めました。 警察は、価格に関する情報をやりとりしたことに伴う見返りの有無についても捜査しています。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加