栃木県上三川町(かみのかわまち)の強盗殺人事件では、実行役とされる高校生の少年4人=いずれも(16)=と、指示役とみられる20代夫婦が逮捕された。匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)による犯行とみており、少年らが集まった背景や夫婦とのつながり、指示系統の解明を進める。 若者の人間関係に詳しい関西外国語大学の土井隆義教授(社会学)は、「闇バイト」など犯罪に手を染める少年の中には家庭や学校に居場所がなく、孤独を抱えているケースもみられると指摘。土井氏がこれまで「闇バイト」に参加した少年らの動機を分析したところ、仲間とのつながりを求めて参加した子供もいたという。 実際、今回逮捕された少年4人は、いずれも同学年の16歳の高校生。うち2人は同じ高校に通っていた知人同士だ。土井氏は「報酬よりも仲間とのつながりを求めたり、仲間との関係を壊したくないと思ったりして集まった可能性もある」と話す。 また少年4人の一部は夫婦と面識があったとされ、「指示役に命じられた少年が、自分の誘いを断れないような知人に声をかけていったのではないか」とした。 実行役は強盗事件や特殊詐欺事件で「捨て駒」として扱われる。弱みを握られ、犯罪集団に加担すると重い刑事罰が科される。強盗殺人罪の法定刑は死刑または無期懲役だが、土井氏は「刑事罰について理解していない少年もおり、トクリュウ側にとっては利用しやすい。未熟な少年らが実行役として使われている現状がある」と述べた。