FBI、史上最高1.2兆円の暗号資産を押収──国際詐欺拠点を摘発

米FBIが世界規模で展開される詐欺拠点と組織犯罪に対する大規模な一斉摘発作戦「オペレーション・ブラックアウト(Operation Blackout)」を実施し、米政府史上最高額となる80億ドル(約1兆2700億円、1ドル=159円換算)以上の暗号資産を押収したと29日、米FOXニュースなどが報じた。 一連の作戦により、カンボジア、アラブ首長国連邦(ドバイ)、ミャンマー、タイなどで約300人が逮捕され、約2000人の人身売買の被害者が救出された。 カンボジアの大手企業プリンス・ホールディング・グループのCEOであるチェン・ジー氏も指導者の一人として逮捕され、同容疑者の逮捕時に12万7000以上のビットコインが押収されている。 FBIのカシュ・パテル長官は同メディアに出した声明で、詐欺拠点は単なるコールセンターではなく、米国人から資金を盗み、資金洗浄を行い、人々を大規模に搾取するために作られた組織犯罪企業であると非難した。 アジアやアフリカ、中東に点在するこれらの拠点は中国系犯罪組織との関連が指摘されており、強制労働者を募集して米国人らを標的とした詐欺に従事させていたとされる。 また、FBIは民間企業のスターリンクと提携し、ミャンマーで犯罪グループが詐欺に利用していた7000台以上の通信端末を停止させる措置を講じた。さらに、事後的な摘発だけでなく「オペレーション・レベルアップ」と呼ばれる独自の防犯プログラムも展開している。 これにより8935人の潜在的な被害者に警告が行われ、そのうち77%は自身が詐欺に遭っていることに気づいていなかったという。 この大規模捜査は、2025年にFBIのインターネット犯罪苦情センターに寄せられた約7万2000件の苦情を端緒に開始された。 |文:栃山直樹|画像:Shutterstock

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