ある日突然、平穏な日常がぶち壊される不条理。栃木県で起きた強盗殺人事件の実行犯は高校生たちだった──。日本の「安全神話」は完全に崩壊。獣のごとく襲いかかる犯罪者の魔の手から自分と家族を守るため、専門家のアドバイスに従って今すぐに実践すべき防犯対策を紹介する。 被害に遭わないためには、実際に起きた事件の詳細を知ることも重要だ。 5月14日、午前9時25分頃、栃木県上三川町にある民家に、黒い目出し帽姿の男4人が押し入った。男たちは自宅にいた女性(69)を刃物で20か所以上も突き刺し、殺害した。 日本中が震撼した白昼の惨劇。だが、犯人の素性が明らかになるにつれ、さらなる衝撃が走った。 「強盗の実行役4人は皆、16歳の高校生でした。加えて、指示役として逮捕された竹前海斗(28)と美結(25)両容疑者は、7か月の子を持つ夫婦だった。 その稚拙な手口から分かるように、警察は『匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)』による犯行と見ている。夫婦の上にいる、さらに上位の黒幕について、捜査が続けられています」(全国紙社会部記者) 5月下旬、本サイトは事件現場となった上三川町を訪ねた。田植えが終わったばかりの水田では緑の苗が風に揺れ、畑では収穫期を迎えた大麦が銀色に輝いている。 そんなのどかな田園風景が広がる中、被害者宅周辺だけは、ピリピリと張り詰めた空気が流れていた。 20世帯ほどの集落は、マスコミの取材攻勢に嫌気が差したのか、玄関ドアに“取材お断り”と書いた紙を貼る家もあるほど。何人かに断られ、ようやく、1人に話を聞くことができた。 「こんな農家しかない田舎で、どうして襲われるのか……。このへんは農家といっても、大して収入にもならないんです。だから、みんな昼間は勤めに行って、年寄りしかいない」 今回、強盗に襲われた女性宅は、集落でひときわ目立つ豪邸。ゴボウやイチゴの生産に力を入れており、このあたりでは“成功した農家”として知られていた。 「あちらの家は一時期、産地仲卸という、農家から市場への野菜の卸しで繁盛したこともあった。あの頃は白菜もよく扱っていたので、“白菜御殿”とも言われていました。大きな屋敷だから、こんなことになってしまったのか……」(前同) 周囲を高さ2メートルほどの壁に囲まれた自宅前には警察官が立ち、物々しい雰囲気が漂っていた。