検察庁がハラスメント調査 元検事正の事件めぐり、職場環境を改善へ

大阪地検トップの検事正だった北川健太郎被告が準強制性交罪に問われている事件をめぐり、平口洋法相は5日の閣議後の記者会見で、職場環境を改善する取り組みとして、今年度中に検察庁の全職員を対象とした「ハラスメント調査」を実施する予定だと明らかにした。 被害を訴えた女性検事が、組織内でほかにハラスメントがないか、第三者委員会で調べるよう求め、今年3月に要望書を出していた。 平口法相は第三者委員会の設置について、「関連する刑事事件が公判中で、司法権の独立の観点から問題が生じ得ること、関係者の名誉・プライバシーを侵害する恐れがあることなどから、極めて慎重な判断をする必要がある」と述べた。 そのうえで、昨年、次長検事名で職場環境の改善をめぐりハラスメント防止の取り組みを徹底する指示が出ているとして、ハラスメント調査を実施する予定だとした。「客観的な視点を加味する方策がないかも含めて検討している旨、報告を受けている」とも語った。 女性検事は実現しなければ「4月末で辞職する」との意向も示したが、検察から「回答を差し控える」との返答があったことなどから、4月末に辞表を提出。地検内で手続き中で、退職日は決まっていないという。 北川被告は2018年、検事正としての影響力を及ぼしうる立場であることに乗じ、酒に酔って抵抗できない部下の女性に、自宅官舎で性的暴行を加えたとする内容で起訴されている。 女性はその後、北川被告に「被害を明らかにする」と伝えた。被告から「私の命に代えてやめていただくようお願いします」などと書かれた直筆の書面を受け取り、当時は事件を明かさなかった。 しかし、23年末にPTSD(心的外傷後ストレス障害)の診断を受け、24年3月に休職。大阪地検に告訴し、大阪高検の捜査が始まった。 北川被告は24年6月に逮捕され、「同意があったと思った」と容疑を否認。初公判では「争うことはしません」と罪を認めたが、2カ月後に弁護人が会見し、無罪主張に転じると表明した。

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