北アイルランドで反移民デモ スーダン出身の難民による刺傷事件に反発、一部が暴徒化

【ロンドン=黒瀬悦成】英領北アイルランドで9日、スーダン出身の難民認定者の男が市民1人を刃物で刺して重傷を負わせたことに反発する反移民デモが発生した。中心都市ベルファストでは一部のデモ参加者が暴徒化してバスなど複数の車両に放火したり道路を封鎖したりするなどして混乱が拡大。警察当局は治安部隊を出動させて事態の沈静化を図る一方、市民らに平静を呼びかけた。 刺傷事件は8日夜にベルファスト北部で発生。男がキッチンナイフのような物で40代の市民の頭や背中を刺して逮捕され、9日に殺人未遂や刃物の不法所持などで起訴された。 男は30歳前後でスーダン生まれ。2023年に英国に入国して同年に難民認定を受け、28年までの滞在を許可されていた。 事件当時の様子を撮影したとされる動画がSNSで拡散されたことから、移民排斥派の市民らが9日になってベルファストなど各地でデモを展開。英BBC放送によると同市東部では覆面をかぶった約100人の男たちが複数の民家のドアを壊したり、窓ガラスを割ったりするなどした。 北アイルランドの主要各政党の党首らは事件を非難しつつ、移民排斥デモなどの騒動を拡大させれば地域社会に深刻な打撃を与えるとして、市民らに自制を要請していた。 北アイルランドでは昨年11月にも、ルーマニア人の少年2人が女児への暴行未遂罪で起訴された事件をきっかけに反移民暴動が起きている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加