ルイス・イナーシオ・ルーラ・ダ・シウヴァ・ブラジル連邦共和国大統領は6月17日(水)、米国のドナルド・トランプ大統領の発言を受けて同氏に対し、ブラジルの選挙に干渉せず、同国を尊重するよう求めた。 ルーラ大統領は次のように述べた。 「彼(トランプ)がボウソナーロを好きでい続けることは構いません──父でも、息子でも、孫でも。私には何の問題もありません。それは彼自身の問題です。結局のところ、好みは議論するものではないからです。しかし、ブラジルの選挙に干渉することは断じて許されません」 さらに、こう続けた。 「ブラジルの選挙はブラジルの問題であり、アメリカ合衆国の選挙はアメリカ合衆国の問題であって、私の問題ではありません。私が唯一求めるのは、ブラジルへの敬意です。私がアメリカ合衆国を尊重しているのと同じように」 フランス・エヴィアンで開かれたG7サミット終了後の記者会見でルーラ大統領は、トランプ氏がボウソナーロ一家との関係を通じてブラジルを理解しているのであれば、「それはブラジルを知らないということだ」 と指摘した。 ルーラ大統領は最後にこう述べた。 「彼には、自分の選挙上の好みやイデオロギー上の好みを持つ権利がある。私はただ、主権を尊重されるべき国家間の倫理規範を彼が踏みにじらないことを願うだけだ」 <ルーラ氏の発言の背景> 同日、トランプ米大統領は同じイベントでの記者会見で、ブラジルを「政治的にやや危険な国」と評し、連邦最高裁(STF)によるエドゥアルド・ボウソナーロ被告の有罪判決に言及した。 トランプ氏は次のように述べた。 「彼をすでに逮捕したのか、あるいは逮捕しようとしている。彼の逮捕に向けて何かを企んでいる。彼ら(ブラジル)は容赦なく事を運ぶ。だが、容赦のなさではアメリカのほうが上だ」 エドゥアルド・ボウソナーロ元連邦下院議員は、裁判手続きに影響を与えるための不当な圧力行為 の罪で、4年2カ月の「外部就労が認められる準拘禁刑(semiaberto)」 を言い渡されている。 判決によれば、同氏はワシントンで、ブラジル輸出品への米国側の“関税爆弾”を後押しする形で働きかけ、ブラジル連邦最高裁をに圧力をかけ、2022年選挙後の“クーデター未遂”に関する裁判で、父親のジャイール・ボウソナーロ前大統領の有罪判決を回避しようとした と認定されている。 (記事提供/Agencia Brasil、構成/麻生雅人)