俳優の香取慎吾が主演を務めるWOWOW『連続ドラマW 東野圭吾「虚ろな十字架」』(全4話)が、9月6日午後10時より放送・配信されることが19日、発表された。小説家・東野圭吾氏の同名ベストセラー作品を初めて映像化する。主人公・中原道正役を香取、物語のキーパーソン役を赤楚衛二が演じる。 本作は、2014年に刊行され、累計発行部数約76万部を記録する東野氏の『虚ろな十字架』(光文社文庫刊)が原作。『さまよう刃』から10年を経て、東野氏が「死刑制度」という社会的テーマに真正面から向き合った社会派サスペンスとなる。映像化が難しいとされてきた巧妙なサスペンス構造も特徴で、WOWOWが初の実写化に挑む。 主人公の中原は、元広告代理店勤務の会社員で、現在は伯父から引き継いだペット葬儀店を営んでいる。11年前のある事件をきっかけに妻と離婚し、孤独と虚しさを抱えて生きていた。そんな中、かつての事件を担当した刑事から、元妻が何者かに殺害されたことを知らされる。犯人はすぐに逮捕されるものの証言には不可解な点が多く、中原は元妻の死の真相を追うことになる。 その中原と対をなす重要人物・仁科史也を演じるのが赤楚。史也は慶明大学病院で小児科を担当する医師で、患者からの信頼も厚く、家庭では妻と息子を愛する良き夫。しかし、義理の父が金目当てで通りすがりの女性を殺害したことで加害者家族となり、被害者遺族への謝罪を申し出ることになる。なぜ史也は自ら矢面に立とうとするのか。その行動の裏に隠された真実が物語のかぎを握るという。 香取はWOWOW連続ドラマ初主演で、東野作品への出演も初となる。近年はドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』や映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』、『凪待ち』などに出演している。赤楚はWOWOW作品への出演は『ヒル Season1』以来となる。 監督は、『ヘヴンズ ストーリー』でベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞し、『64-ロクヨン-』で日本アカデミー賞優秀監督賞を受賞した瀬々敬久氏が務める。香取とは初タッグとなる。 香取、赤楚、瀬々監督のコメントは以下の通り。 ○香取慎吾 ――本作のオファーを受けた際の感想を教えてください。 「日々、求めてくれる人がいるから自分の仕事があると思っているので、今回も誰かが求めてくれて、この役と巡り合えて、初めての方々とお仕事ができることをうれしく思っています。僕にはどちらかというと“明るく笑顔あふれる香取慎吾”というイメージがあると思うし、そういう作品と巡り合うことの方が多かったのですが、今回のように最初から“重い空気”を感じる場所に呼んでもらえたこと、東野さん、瀬々さんというタッグの中に自分が入れることも、すごくうれしいです」 ――作品のテーマ(『最愛の家族を殺されたとき、犯人に何を望むのか』や『罪は償うことができるのか?』)に関して、脚本を読んでどのような感想を持たれましたか。 「パッと事件のニュースを見た時、犯人に是が非でも極刑を望むような感覚を持つこともありますが、この作品の撮影が進んで、実際にちょっと深いところまで中原という役を演じていると、中原の感情の方が僕に近いかもしれないと思います。自分の苦悩を押し殺して内に秘めたまま、生きなければいけないから生きているというか。やっぱり人それぞれ苦しみや辛さがある中でも、生きなければいけないんだと、脚本を読んで思いました」 ――赤楚さんや瀬々監督の印象、撮影エピソードを教えてください。 「赤楚さんは、高身長ですてきですよね。クールな面もあるけど、合間に見せてくれる笑顔がすごくキュートです。初対面から2人が向き合う緊張感のあるシーンを撮りましたが、常に自分の役に向き合っているようなまっすぐな姿勢を感じて、すてきな俳優さんだなと思いました。今後どんどんそういうシーンが増えていくと思うので、撮影が楽しみです。瀬々さんは本当に『こだわりぬく監督』という印象です。まっすぐにこの作品の隅から隅までを見て、感情だけでなく、画として美しいかそうでないかというのを全て見ていらっしゃるなと思います」 ――作品を楽しみにしていらっしゃる皆様へメッセージをお願いします。 「もちろん重い内容の作品ではありますが、自分でも脚本を1話から読み進めていく中で、演じている中で、先々の展開に心を動かされるところがたくさんありました。あくまでエンターテインメント作品としてもぜひご覧いただきたいです。ドラマとして楽しんでもらいながら、皆さんそれぞれの心に触れる場所を感じてほしいなと思います」