「8月25日で13年になります。その3日前の8月22日が、博美の誕生日です。25日に殺されましたが、15歳になったのはたった3日という命でした」 2013年8月25日、三重県朝日町で花火大会から帰宅中の女子中学生が、当時18歳の見ず知らずの男子高校生に殺害された上、自宅から約750m離れた空き地に遺棄されました。 命を奪われたのは、当時中学3年生だった寺輪博美さん(15)。 事件から数日後、真夏の屋外に放置された博美さんは、変わり果てた姿で発見されました。 博美さんの父・寺輪悟さん(58)が、事件で娘を失った耐え難い経験、マスコミによる理不尽な取材、娘を殺害した少年の裁判、事件によって突然失われた平穏な生活、当時の心境について語りました。 そして、寺輪さんは「あって困る人はいない」と、全国の都道府県・市区町村単位で約6割ほどの制定にとどまる『犯罪被害者支援条例』について、全ての自治体で必要だと強く訴えました。 ■平穏な日々の中 娘は1人の加害者に目をつけられ… 寺輪さんは、事件に遭うまで妻と3人の子どもたちと平穏な生活を送っていました。 (寺輪 悟さん) 「私は当時45歳。妻もこのとき私と同じ45歳でした。(妻は)看護師です。そしてお兄ちゃんは名古屋の大学、そこで寮で1人で生活をしていました。大学1年生です」 「お姉ちゃんは高校2年生。大学進学を決め、それに向けて一生懸命頑張っている最中でした」 「そんな中、博美は中学3年。8月25日、普通に花火大会に行き、どこにでもある光景です。そのまま花火大会の帰りに、1人の加害者に目を付けられ、茂みに連れ込まれて、口を押さえられて殺されました。死因は窒息死です。犯人は事件から半年以上も経った、平成26年(2014年)3月に逮捕されました」 「逮捕容疑、新聞の見出し、全国に流れた罪名は“強盗殺人”でした。そして裁判が終わり、5年から9年という不定期刑。当時、少年法改正前でしたから、あまりにも軽い刑で終わりました」