危機に瀕する「法の支配」 国際刑事裁判所赤根所長にトランプ政権が制裁 「力の支配」の時代に逆戻りか…【サンデーモーニング 】

トランプ大統領が敵視する「ICC」とは、どんな組織なのでしょうか。 ■個人の刑事責任を追及するICC トップは日本人女性 オランダ・ハーグにある2つの国際裁判所、「ICJ=国際司法裁判所」と「ICC=国際刑事裁判所」のロゴには、「公正な判断」を象徴する天秤があしらわれています。 ICJは領土問題など「国と国」の争いごとを裁定しますが、今、トランプ政権が目の敵にしているのは、「個人」の刑事責任を追及するICCの方です。 ICCは、2002年に設立された裁判所で、トップである赤根智子所長に制裁が科されることになりました。 赤根所長は検察官として働いた後、アメリカの大学に留学し刑事司法を学びました。2017年にICCの裁判官選挙に立候補して12人中トップで当選。 「法の支配を貫くことが世界平和につながる」という信念のもと、ウクライナ侵攻をめぐってプーチン大統領に逮捕状を出す判断を下しました。 2024年からはICCのトップを務め、就任直後、ICCはガザ攻撃をめぐってイスラエルのネタニヤフ首相に逮捕状を出しています。 ICCが対象とする犯罪は、 ▼大量虐殺を意味する「ジェノサイド」、 ▼一般市民に対する組織的な殺害や強姦などの「人道に対する犯罪」、 ▼非戦闘員や病院を攻撃するなどの「戦争犯罪」、 ▼他国への「侵略行為」です。 第二次大戦後にアメリカなどの連合国側がナチス・ドイツを裁いた「ニュルンベルク裁判(1945年)」や、日本の戦争指導者を裁いた「東京裁判(1946年)」は、勝者が敗者を裁く形でした。 しかし、その後の「ユーゴスラビア紛争(1991年〜)」や「ルワンダの虐殺(1994年)」では、国連が特別法廷を設置して戦争指導者らを裁くなかで、常設の裁判所の必要性が認識され、ICCの設立に繋がりました。 ■困難なのは加盟国外のトップらの逮捕 ICCはこれまでに17の事案を捜査してきました。 アフリカの内戦をめぐって民兵組織の幹部らに拘禁刑を言い渡すなど、4つの事案で11人に有罪判決を出しています。

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