山形県山形市で今年5月、70代の女性から現金およそ547万円をだまし取ったとして、今月18日に詐欺グループの勧誘役とみられる男2人(23歳、24歳)が再逮捕されました。 彼らはSNS等で実行犯を募る「トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)」に関与している可能性も指摘されています。 しかし、今回の事件で私たちが最も教訓にすべきポイントは、現金を受け取りに来た実行犯(当時16歳の少年)が名乗った「設定」にあります。 冷静になればとっても”おかしい”のですから。 ■遠すぎる関係性「いとこの上司の息子」って・・・ 事件当時、被害女性の自宅に現れ、現金400万円を直接受け取った少年は、自らを「いとこの上司の息子」と名乗りました。しかも次の日にはまた147万円を受け取っているのです。 しかし・・・文字にして冷静に見てみると、いかにも不自然ですよね。 「いとこ」までは親族ですが、「いとこの上司」は仕事関係の人。さらに「その息子」となれば、完全な赤の他人です。 親族の緊急事態に、そんな遠い関係の人物が大金を直接受け取りにくることなど、現実的にはあり得ません。 というか・・・親が息子にカネを受け取りにいかせます? ■なぜ怪しい設定でも騙されてしまうのか? 客観的に聞けば不自然な設定ですが、詐欺グループは人がパニックに陥る心理を巧みに突いてきます。 彼らはまず、「至急現金が必要だ」と身内の危機を煽って被害者を焦らせ、思考を停止させます。さらに、嘘の電話を複数回にわたり執拗にかけることで、心理的に追い詰めていくのです。 その上で、「トラブル処理で手が離せない」といったもっともらしい理由を並べ立て、本人が来られないことと代理人の存在を正当化します。 「身内を助けなければ」という強い焦りが、極めて不自然な設定に対する違和感をも奪ってしまうのです。 ■詐欺を見破るための防犯対策 こうした狡猾な手口から財産を守るためには、いくつかの重要なポイントを意識する必要があります。