ドイツで送電網狙った破壊工作相次ぐ、過激な環境活動家のしわざか

【AFP=時事】ドイツで送電網を狙った破壊工作が相次ぎ、当局は容疑者として過激な環境活動家の行方を追っている。 容疑者は、ドイツメディアがダニエル・Vと呼ぶ48歳の男。一連の破壊工作について犯行声明を出しており、アパートからは爆発物が見つかっている。 ドイツでは今週、各地の変電所に対する攻撃が相次ぎ、国内に動揺が広がっていた。石炭火力発電所からの送電を遮断し、大規模な停電を引き起こすことが狙いだとみられる。 アレクサンダー・ドブリント内相は記者団に対し、「環境過激主義(気候過激主義)の事件と見なさざるを得ない」と述べた。 大衆紙ビルトは、ノルトライン・ウェストファーレン州のハンバッハの森で、ダニエル・V容疑者所有とみられるトラックに重装備の警察特殊部隊が突入したが、逮捕には至らなかったと報じた。 ハンバッハの森はドイツの環境保護運動にとって非常に象徴的な場所だ。活動家らは長年にわたり、隣接する露天掘り炭鉱の拡大に伴う大規模な森林伐採計画に反対する抗議活動を展開してきたからだ。 これに先立ち、治安当局やメディアに犯行声明が届いたことを受け、警察は同州西部のゲーベルスベルクにある容疑者のアパートを家宅捜索した。 同州のヘルベルト・ロイル内相は記者団に対し、「不審物や爆発物、その関連装置と疑われる物」を発見したと明らかにした。 ■正当化できるものではない ロイル州内相は、攻撃計画の詳細が記述されていた犯行声明について、本物である可能性が高いと述べた。 同州内相は、「著者は、犯行の動機として化石燃料との闘いを挙げている」とした上で、「重要インフラへの攻撃は犯罪行為だ。この犯罪は正当化できるものではない。言い訳として成立するイデオロギーも存在しない」と強調した。 一連の攻撃は同様の手口で行われており、変電所の架線に向けて花火のようなものを打ち込み、ショート(短絡)させて近くの石炭火力発電所からの電力供給を遮断しようとした。 大規模な停電には至らなかったが、一部の発電所の発電機は一時的に送電網からの切り離しを余儀なくされた。 最初の攻撃は1日朝に発生し、東部ブランデンブルク州の変電所が標的にされた。送電線が損傷し、一時的に電力供給が遮断された。 2回目の攻撃は同日中に発生し、ノルトライン・ウェストファーレン州の変電所が狙われた。 当局によると、容疑者は犯行声明でさらなる攻撃計画に言及しており、別の場所からは小型ロケット弾の発射装置も発見されたという。 ドイツでは近年、送電網に対する攻撃が相次いでおり、一部の事件については極左活動家が犯行声明を出している。 最も深刻だったのは今年1月に首都ベルリンで起きた事件で、高圧ケーブルが放火され、真冬に数万世帯および数千の事業所が1週間近く停電する事態となった。 この事件については、極左組織「フォルカーングルッペ(火山グループの意)」が犯行声明を出している。【翻訳編集】 AFPBB News

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