(CNN) イスラエルのエヒエル・ライター駐米大使の息子が23日午後、占領下にあるパレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で起きた車両突入攻撃で重傷を負った。地域の当局が明らかにした。翌日にはイスラエルのネタニヤフ首相が、国連で演説する予定だった。 ベイト・ホロン入植地近くの検問所で任務に当たっていた予備役兵のネリア・ライター氏は、エルサレムの病院に緊急搬送されたと、救急対応当局が発表した。 「ネリアには奇跡が必要だ」とライター大使はソーシャルメディアへの声明で述べた。「私は祈りの力を信じている。そして、イスラエルの人々が団結するとき、奇跡が起こると信じている」 パレスチナ保健省によると、車を運転していた29歳のパレスチナ人は近隣の村の出身で、攻撃の現場で射殺された。 ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスは23日の声明でこの攻撃を称賛。ヨルダン川西岸地区とエルサレムにおけるイスラエルの行動に対する「自然な反応」だと表現した。ハマスはイスラエルに対する抵抗を強めるよう呼びかけたが、攻撃への関与は主張しなかった。 ライター氏の年長の息子で39歳のモシェ・イェディドヤ・ライター氏は2023年11月、ガザで戦闘中に死亡した。この前月にはハマスが主導したイスラエルへの攻撃をきっかけに軍事衝突が始まっていた。 今回の車両突入攻撃のわずか数日前には、ユダヤ教の大祝日ヨム・キプールを迎える前夜に合わせてヨルダン川西岸地区で銃撃事件が起きていた。20日朝のこの事件では6人の子どもを持つ父親が、祝日の慣習の一環としてヨルダン川西岸地区の天然の泉で水浴びをしていた際に銃撃され、死亡した。被害者の16歳の息子は、父親が身を隠すように警告の声を上げて自分の命を救ってくれたと語った。 イスラエル国防軍(IDF)は同日、ヨルダン川西岸地区の都市ラマラ近郊の病院で、銃撃犯とみられる人物を逮捕したと発表した。極右として知られるイスラエルのイタマル・ベングビール国家安全保障相は、テロ行為および民族主義的な殺人に死刑を適用する新法の下で、この事件について死刑を求めた。 「現在、ユダヤ・サマリア地区のテロは数十年ぶりの低水準にある」。イスラエルのカッツ国防相は9月初旬、ヨルダン川西岸地区を指す聖書上の名称を用いてそう述べた。その上で「テロが再び頭をもたげるのを防ぐために必要なあらゆる措置を講じる」と語った。