【ニューヨーク=本間英士】イスラエルのネタニヤフ首相は24日、米ニューヨークで開催されている国連総会の一般討論演説で「イランの核施設を攻撃しなければ、われわれは全員死んでいた。自分たちを守るだけでなく、文明を救うためだった」と述べ、2月末から米国とイスラエルが実行した対イラン軍事作戦を正当化した。 ■「ジェノサイド非難は噓」主張 イスラエルは、パレスチナ自治区ガザのイスラム原理主義組織ハマスに対する2023年10月からの攻撃で外交的孤立を深めている。ネタニヤフ氏が会場に現れると、多くの国の代表団が退席して抗議の意を示した。 ネタニヤフ氏は演説でイラン核施設への攻撃について「非常に困難だったが、首相としては最も簡単な決断だった」と説明。「われわれは今後も自分たちの国を守り続け、勝ち続ける。なぜなら、ほかに選択肢がないからだ」と強調し、「(イランの)邪悪な政権が崩壊する日を全員で祝うだろう」と述べた。 また、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているネタニヤフ氏の拘束を一時検討したニューヨークのマムダニ市長を批判。「あなたは私がここ(国連総会)に来るのを阻止しようとしたが、私を黙らせることはできない」と非難した。米国はICCに加盟しておらず、ネタニヤフ氏の逮捕義務は発生しない。 7万人超が死亡したガザへの攻撃については「民間人を守るために数え切れないほどの措置を講じてきた」と発言。「イスラエルがジェノサイド(集団殺害)を行っているという非難は今世紀最大の噓だ」と主張した。 ■NYでは抗議デモ、逮捕者も 一方、パレスチナ自治政府のアッバス議長は24日のビデオ演説で、ガザで起きているのは「ジェノサイドだ」と強調。「パレスチナ人の生命と存在そのものが脅かされている」と訴えた。アッバス氏は昨年に続きビザの発給をトランプ米政権から拒否され、2年連続のビデオ演説となった。アッバス氏は「違法な懲罰的措置」を非難した。 ニューヨーク中心部では24日、ネタニヤフ氏に対する大規模抗議デモが実施され、参加者らが「ネタニヤフを逮捕しろ」「トランプ(米大統領)もだ」などと叫んだ。ロイター通信によると、別のデモではアカデミー賞俳優のスーザン・サランドンさんやニューヨーク市議会議員ら少なくとも30人が逮捕された。