神戸の連続銃撃事件容疑者は検察の「口封じ逮捕」の“協力者”だった 24年前の「裏ガネ告発」との接点

9月30日午後、兵庫県神戸市で男性2人が相次いで銃撃され、1人が死亡、1人が重傷を負う事件が発生し、兵庫県警は指定暴力団山口組傘下の元暴力団組長、亀谷直人容疑者(79)を殺人未遂容疑で緊急逮捕した。記者は容疑者の名前を聞いて、衝撃を受けた。検察のスキャンダルに端を発した事件の中で、亀谷直人という名前を何度も耳にしたことがあったからだ。 * * * 捜査関係者によると、亀谷容疑者は9月30日、JR新神戸駅付近で被害男性2人と合流。車で神戸市兵庫区の建設会社社長の自宅に向かう途中、後部座席から助手席にいた男性1人を銃撃。撃たれた男性は車外に逃走したが、死亡した。この銃撃後、もう一人の男性の運転で社長宅に着くと、シャッターを突き破って侵入。そこで亀谷容疑者はもう一人の男性にも銃撃し、脇腹付近に重傷を負わせた。その後、社長の家族や会社の社員に取り押さえられ、駆け付けた警察官に逮捕された。容疑を認めているという。 建設会社に聞くと、こう話した。「亡くなった男性を通じて、(亀谷容疑者から)香川県の小豆島にある土地を買ってほしいと持ち掛けられていた。ただ、詳細は聞いておらず、なぜうちで発砲が起きたのかわからない」■「口封じ逮捕」の舞台にいた亀谷容疑者 記者が亀谷容疑者の名前を初めて聞いたのは、2002年4月、大阪高検公安部長だった三井環氏(25年1月死去)が大阪地検特捜部に逮捕された事件だった。三井氏の逮捕容疑は、「マンションを購入する際、登録免許税の軽減税率適用を受けるため実際には住んでいないのに虚偽の転入届を提出して証明書をだまし取った」ことが詐欺罪にあたるというもの。形式的な罪で、事情聴取もせず現職の検察幹部をいきなり逮捕するのは異例だった。 実は三井氏は、検察が組織的に裏ガネを作り、検察幹部が私的に使っている問題を知り、週刊朝日や「噂の真相」などのメディアに匿名で告発していた。当時週刊朝日にいた記者も三井氏の話を聞き、検察の裏ガネ問題を告発する記事を書いた。だが、検察の体質は変わらないため、三井氏は大阪高検公安部長という肩書と実名を出して告発する決意を固めた。週刊朝日で実名インタビューを掲載するとともに、02年4月22日午後からテレビ朝日のインタビュー収録をする手はずになった。三井氏が逮捕されたのは、まさにその22日の朝。どう見ても「口封じ」のための逮捕だった。 三井氏は逮捕容疑となった神戸市中央区のマンションを競売で落札したが、その実質的な所有者が亀谷容疑者だった。

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