ボンネットに男性を乗せたまま車を走らせた女が逮捕された事件。Live News αでは、新たな防犯カメラを独自に入手。この映像から見えてきたこととは。6日、奈良・橿原市の集合住宅でLive News αのカメラが捉えたのは警察官と一緒に出てきた東千鶴子容疑者(79)。東千鶴子容疑者は10月31日、車のボンネットに男性を乗せたまま約2.2kmにわたり走行し、殺人未遂の疑いで逮捕されました。Live News αでは、その様子を捉えた4つの防犯カメラの映像を入手しました。そこには、白い車がボンネットに人を乗せたまま車道を走行している様子が。映像をよく見ると、男性は右足をボンネットに乗せているものの、右手にバッグのようなものを持った状態で車体にしがみついているようにも見えます。目撃した人は、当時の状況を「なんかえらい声が聞こえて騒いでいるから、はじめは“何や”と思って、(被害男性が)『止まれ!止まれ!』と言っていた。男の人が半分落ちそうになっていたから、ほんま危ないと思ってすぐ110番」と振り返ります。また、Live News αが独自入手したカメラでは車が一時停止。男性は右腕を大きく振り上げるようなしぐさをしますが、車はそのまま発進してしまいます。さらに別のカメラでは、直線の道路をスピードを緩めることなく走行する様子が確認できます。実際に車はどのくらいの速度で走行していたのでしょうか。これまでに約200件の事故を分析してきた交通事故鑑定人の中島さんに話を聞きました。交通事故鑑定人・中島博史氏:走行している部分では40〜50㎞/hは出ている。この速度で走っているということは運転している側としてはそれほどの速度ではないが、つかまって乗せられている状態の人にとっては非常に危険な速度。どれほど危険な状態なのか。交通事故鑑定人・中島博史氏:(被害男性には)どういう状態で進んでいるか分からないし、仮に無理に飛び降りたとしても後続車が危険。ボンネットに乗っている状態で何らかの事故や振り落としが起きれば、当然、死亡事故につながりかねない。“落ちたら死んでしまう”という意識でつかまっている状態だと思う。さらに男性について、「ここで降りる判断をしなかった。ここまでボンネットに乗った状態で走ってきてしまったことで高ぶっており、とにかく(車に)つかまっていなくてはいけない心理に陥ってしまった可能性はある」といった指摘も。男性は、車が信号で止まった際に降りることができ、手の指などを打撲するなどの軽いけがで済みました。交通事故鑑定人・中島博史氏:道路が比較的直線に近かったので遠心力で振り回されて落とされることがあまりなかったためにつかまっていられたと思う。信号で止まって降りられたのは幸運だったと思う。一歩間違えれば、死亡事故になりかねない今回の事件。警察は、東容疑者を殺人未遂の疑いで逮捕しました。交通事故鑑定人・中島博史氏:自動車に(人が)つかまっている状態で無理に走らせた場合、基本的に殺人未遂として扱われる。殺意がなくても自動車の運転はそもそも危険であるし、この状態なら当然、人はけがをする、死亡する可能性があることは明らか。東容疑者は、「殺そうとは考えておらず、これくらいなら大丈夫だろうと思った」と容疑を一部否認しています。東容疑者はどのような人物だったのか。近隣住民は「人間的にはそんな悪い人間ではない。そういう事故をやったからって逃げたりとか今まで聞いていない」と話しました。また、東容疑者の知人からは「やっていることもここに車を止めて後ろ(裏口)から入ってくるんですよ。だってガシャガシャと開けたら、『違いますよ、こっちですよ』というと『そんなの分かってますよ』と。あえて言ったらまたなんか切れそうな感じになるような人」「たぶん機嫌の悪い時と機嫌のいい時が激しい。ちょっと焦ってたりしたら、たぶん『わぁー』となる」などといった声が聞かれました。警察は事件の詳しい経緯を調べています。