二本松の富樫縫製、雇調金1億円超不正受給 休業虚偽申請 社長ら逮捕

新型コロナウイルス対策の国の雇用調整助成金(雇調金)約1600万円を不正受給したとして、二本松署は27日午前9時40分ごろ、詐欺の疑いで二本松市油井字松葉、富樫縫製社長の男(76)ら2人を逮捕した。福島労働局は同日、不正受給が総額で1億168万7420円に上ると発表。同労働局が公表している2022年度以降の不正受給としては最多という。 逮捕されたのは、社長のほか、福島市伏拝字清水内、アルバイト従業員の女(68)。2人の逮捕容疑は22年8月ごろ、助成金制度を悪用して従業員が休業したと虚偽の申請を福島労働局に提出、雇調金約1600万円をだまし取った疑い。遠藤容疑者は経理を担当していた。同署は他に関与した人物の有無などを含めて捜査している。 福島労働局は、同社が22年2月から23年4月にかけて虚偽の申請を繰り返していたとみている。同労働局は27日、同社への支給を取り消したと発表した。処分は23年11月29日付で、同社は不正を認め全額返還する意思を示しているという。同社は処分日から5年間、各種助成金を受給できなくなる。 二本松署によると、二本松公共職業安定所が同社の申請内容に不審な点があると指摘、福島労働局が調査した。23年12月に同労働局が告訴状を提出、同署と県警捜査2課が捜査していた。

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