広島市のリサイクルショップでジャンパーを盗み、追いかけてきた店員の足を複数回踏みつけたとして、広島県警の警察職員が逮捕されました。 事後強盗の疑いで現行犯逮捕されたのは、広島市南区に住む広島南警察署会計課係長の苅屋田隆容疑者(55)です。 県警によりますと、苅屋田容疑者は4日午後2時40分ごろ、広島市南区東雲本町のリサイクルショップで、店内で販売されていたジャンパー(販売価格19690円)を盗んで店外に持ち出したあと、捕まえようとして追いかけてきた男性店員の足を複数回踏みつけた疑いが持たれています。 県警の調べに苅屋田容疑者は「盗んでいないし、暴力も振るっていない」と容疑を否認しているということです。 苅屋田容疑者がジャンパーを購入しないまま店外に持ち出し、男性店員が声をかけたものの立ち止まらなかったため、店員は男性客と70メートルほど追跡。2人が取り押さえ、他の店員が「暴れのある万引き被疑者を確保した」と110番通報しました。 県警によりますと、苅屋田容疑者は1988年4月に採用され、これまでに懲戒処分歴はなく、去年8月下旬から病気休暇中だったということです。逮捕時の所持金はおよそ7万円でした。 県警は事件のいきさつや余罪について捜査しています。 警察職員の逮捕を受けて、広島県警の植義則首席監察官は「組織をあげて不祥事防止に向けて取り組んでいる最中で、警察職員が重大な事案を引き起こしたことについて、関係者や県民の皆様に心よりお詫び申し上げます。今後、事実関係を調査の上、厳正に対処してまいります」とコメントしています。