インドのデリー首都圏議会選挙が8日に開票され、モディ首相率いる国政与党のインド人民党(BJP)が定数70の過半数を獲得し、政権を奪還する見通しとなった。同日、インドの主要メディアが相次いで報じた。BJPが同議会で与党となるのは1998年以来で、国内でモディ氏の影響力が強まりそうだ。 モディ氏は同日、X(旧ツイッター)に「開発と良き統治が勝利した」と投稿した。 一方、前回62議席を獲得した現与党の庶民党(AAP)は、第2党に転落する見通し。2024年まで首都圏政府の首相を務めた党首のアルビンド・ケジリワル氏は議席を失った。地元紙タイムズ・オブ・インディアはAAPの敗因について、「反汚職」を旗印としてきた同氏が24年に汚職容疑で逮捕され、後に首相を辞任したことにより、同氏と党が「取り返しのつかないダメージに苦しんだ」と報じた。 同氏は、モディ氏に批判的な野党の有力指導者のひとりとしても知られる。今回の敗北は、国政野党にとっても痛手となる。(バンコク=伊藤弘毅)