津市長「深くおわび」 職員収賄再逮捕、水道工務課の解体指示 三重

【津】三重県の津市上下水道事業局発注の修繕工事を巡り、職員2人が収賄容疑で再逮捕されたのを受け、前葉泰幸津市長は12日、「市政を統括するものとして責任を感じており、深くおわびする。申し訳ございませんでした」と陳謝した。「コンプライアンス(法令順守)の徹底が不十分だった」と述べ、あらためて全職員に法令順守の徹底を求めるほか、組織体制の見直しとして、同局水道工務課の解体を指示したとした。 市では自治会問題や、市が運営するボートレースのテレビ広告をめぐる職員による収賄事件など不祥事が相次ぐ。問題が発生した都度、法令順守を促してきたが徹底しきれず、市長は「まだまだ不十分だった」との認識を示した。その上で「組織の緩み、隙がないかあらためて検証するよう幹部に指示した」と述べた。 組織体制の問題も挙がる。逮捕された中村一男容疑者は維持修繕を手がける水道工務課に35年、松岡泰成容疑者は23年と長年にわたり従事していた。 市長は同一業務に長期間従事することで業者との癒着や、チェック体制の不備が生じたとの見方を示し、「職員の配置を考え直さなければならない」と指摘。新年度に水道工務課を廃止し、人事も含め同局を再構築する考えを示した。 また、松下浩己市水道事業管理者も同日、記者会見し、「今回の事件は許されない、断じてあってはならないものであり、責任について大変重く受け止める。深くおわび申し上げる」と陳謝した。

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