鹿児島県警の捜査2課長を書類送検 不同意性交等疑い、更迭発表

鹿児島県警は14日、知人女性に性的暴行を加えたとして、不同意性交等の疑いで捜査2課長の安部裕行警視(28)を書類送検し、警務部付に更迭する人事を発表した。県警は安部警視の認否について「捜査に支障があり、被害者の名誉やプライバシー保護の観点からも差し控える」として明らかにしていないが、供述内容に被害女性の説明と食い違う部分もあり慎重に調べる。 県警によると、1月12日、警察庁のセクシュアル・ハラスメント相談窓口に「2024年11月、鹿児島市内で被害に遭った」という内容のメールが届き、連休明けの14日、警察庁から県警に連絡があった。県警は送検容疑や、安部警視と被害女性の関係は明らかにしていない。 安部警視は18年4月に警察庁に採用され、23年8月、捜査2課長として鹿児島県警に出向した。県警では現職の警察官が逮捕されるなど不祥事が相次いだため再発防止に取り組んでおり、警察庁とも協議して安部警視を捜査2課長に据え置くことはできないと判断した。依願退職の意向は示していない。県警は検察庁による捜査の結果を待って懲戒処分するかどうかを検討する。 県警の西畑知明警務部長は「昨年来、県警を挙げて不祥事の再発防止策に取り組む中、幹部職員が捜査の対象となったことは県警への信頼を損なうものであり、深くおわび申し上げる」とのコメントを出した。 県警では23年3月以降、捜査資料の漏えいや盗撮などの疑いで現職警察官が相次いで逮捕され、24年5月には前生活安全部長が国家公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕される事件も起きた。相次ぐ不祥事に警察庁は県警に対して特別監察を実施し、県警も24年8月に再発防止策を発表していた。【取違剛】

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