ミャンマー軍事政権に抵抗する民主派政治組織「挙国一致政府(NUG)」は18日、アルゼンチンの裁判所が出した民主派指導者アウンサンスーチー氏らに対する逮捕状の取り消しを求める声明を発表した。 ミャンマーのイスラム教徒少数民族ロヒンギャのジェノサイド(大量虐殺)を巡る訴訟手続きで、同裁判所は先に、国軍トップのミンアウンフライン総司令官ら25人に対する逮捕状の発行を決定した。逮捕状には、スーチー氏や大統領だったティンチョー氏も含まれていた。 NUGは、ロヒンギャ虐殺に関する審理が行われ、国軍関係者に対する逮捕状が出たことを歓迎した。一方で、2017年に起こったロヒンギャの大量虐殺はミンアウンフライン氏の指揮下にある国軍が実行したとして、責任は同氏を含む国軍関係者だけにあると主張。スーチー氏とティンチョー氏は、元国連事務総長の故コフィ・アナン氏が主導した諮問委員会を設置するなど、当時からロヒンギャ問題の解決に取り組んでいたと強調し、2人に対する逮捕状の取り消しを求めた。 NUGは、スーチー氏らへの逮捕状が民族和解と平和、民主化の実現を妨げる恐れがあると訴えた。