中国で家族が突然拘束されたら… 欧州の人権団体が対応ガイドブック、日本語版も公開

【パリ=三井美奈】スペインを拠点とする人権団体「セーフガード・ディフェンダーズ」は25日、中国で家族が突然、身柄拘束された場合の対処法を指南するガイドブックをオンライン上で公開した。英語、中国語のほかに日本語版もある。 ガイドブックは「中国で失踪 恣意的に拘束された家族を救うための手引き」という題名。2014年、中国で反スパイ法が施行された後、カナダ人元外交官や日本人駐在員など外国人が逮捕される事例が相次いだのを受けて作成された。 冊子は約60ページで、中国の司法制度や拘束施設のほか、弁護士や協力者の探し方について解説。中国渡航前に万一の場合に備え、「拘束を伝える暗号メッセージを決めておく」「ホテルの予約確認や招待状など旅程を示す書類のコピーをとっておく」などの方策をとるようアドバイスしている。 同団体は16年に設立された。中国政府が国外に「警察署」を置き、在住中国人を監視している実態を公開。昨年には、国外で政府を批判した民主活動家やウイグル人らを中国に強制帰国させたとする報告書を発表した。

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