【02月26日 KOREA WAVE】韓国・済州島で外国人による凶悪犯罪が続き、地域住民の不安が高まっている。特にビザなし制度で入国し、不法滞在する中国人による殺人や暴行、強盗などの犯罪が相次いでいる。 24日には済州市中心部のホテルで中国人男性が殺害される事件が発生し、警察は中国人4人を容疑者として逮捕して捜査を進めている。 今月16日にも済州市内の住宅で中国人同士の集団暴行・強盗事件が起き、300万ウォン(約33万円)の現金と携帯電話を奪って逃走した中国人6人が逮捕された。容疑者らはすべて不法滞在者で、工事現場での日雇い仕事の賃金未払いを理由に犯行に及んだと供述している。 さらに先月19日、西帰浦市内の採石場宿舎では、同僚の中国人男性の腹部を刃物で刺す殺人未遂事件が発生。加害者と被害者はいずれもビザなし入国後、不法滞在していたという。 また、同じく先月22日には済州市内で30代中国人女性が元交際相手の30代中国人男性に2時間にわたって暴行され、死亡する事件が起きている。 これ以外にも昨年8月、メタンフェタミンをスーツケースに隠し持ち、済州島に密輸入しようとした中国人が摘発されるなど薬物犯罪も発生している。また、昨年9月には航空機内で客室乗務員を盗撮した中国人が摘発され、罰金刑を言い渡されるなど、犯罪行為が後を絶たない。 済州島は外国人観光客誘致のため、1カ月間ビザなしで滞在可能な制度を運用しており、観光業の活性化に役立っている。その半面、不法滞在や犯罪に利用されるケースが増えている。 この問題について、済州警察庁のキム・スヨン庁長は昨年8月の就任会見で「外国人犯罪に関しては領事館との協力を強化し、秩序違反には罰金や指導を徹底する」と述べている。だが、抜本的な解決策は未だ示されていない。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News