不正軽油と知りながら購入したとして、兵庫県警保安課と尼崎東署などは26日、地方税法違反の疑いで、大阪市西区の石油販売会社社長の男(73)=西宮市=と同社営業部長の男(52)=姫路市=を逮捕した。 2人の逮捕容疑は、共謀して2022年3月~23年7月、兵庫県知事らの承認を受けずに製造されたと知りながら、軽油と灯油を混ぜた不正軽油計約430万リットルを約4億5千万円で購入した疑い。調べに2人は容疑を否認し、社長の男は「身に覚えがない」、営業部長の男は「不正軽油の取引という認識はない」と話しているという。 同課によると、この石油販売会社は、石油元売会社との取引で継続的に軽油の販売ができる「特約業者」として、大阪府知事から指定を受けている。既に不正軽油の製造などの疑いで関係者が逮捕された神戸市兵庫区の石油販売会社から購入し、岡山と兵庫県の運送会社2社に販売した。 同課は、押収した資料や関係者への聴取などから、社長の男らが不正に製造された軽油と知った上で購入したとみている。社長の男は会社の社長であることなども含めて「知りません」と説明しているという。