警察官を名乗る男から携帯電話で「いつでもあなたを逮捕できる状態だ」などと言われ、通信アプリ「LINE」で警察手帳や逮捕状と書かれた紙の画像を見せられ、高岡市の70歳の男性が現金86万円をだまし取られていたことが27日までわかりました。 高岡警察署によりますと、今月10日高岡市内に住む70歳の男性の携帯電話に、警視庁の警察官を名乗る男から電話があり「マネーロンダリング事件の捜査であなたのキャッシュカードが見つかった」「兵庫県警に出頭してほしい」と言われました。 70歳男性が兵庫県には行けないと返答したところ、兵庫県警の警察官と名乗る男に電話が転送でつながり、「いつでもあなたを逮捕できる」「兵庫県に来られないならLINEで取り調べをする」などと言われました。 LINEのやりとりで兵庫県警を名乗る男は「あなた(70歳男性)はマネーロンダリングに関わっているので罪に問われる。無実を証明したいのなら、財産履歴を調べるので所有する銀行口座の銀行名と残高を教えて欲しい」と言われ、“逮捕状”と書かれた書類の画像を見せられました。 70歳男性は男の指示に従い、コンビニエンスストアのATMから指定された口座に現金を振り込みました。その後、70歳男性が家族に相談したところでだまされているのではないかと言われ、警察に相談、被害に気付いたということです。 警察は、 ▼警察がLINEで取り調べをしたり、振り込みを頼んだりはしない ▼「+1」「+44」など「+」から始まる国際電話番号を悪用した詐欺の被害が相次いでいること ▼固定電話には、国際電話発着信が休止できる「国際電話不取扱受付センター」を利用してほしい ▼不審な電話があったら、一人で悩まず家族や警察に相談すること などと、注意するよう呼びかけています。