JR長野駅前で男女3人が襲われ死傷した事件で、長野県警は8日、長野市の無職矢口雄資(ゆうすけ)容疑者(46)=殺人未遂容疑で逮捕=を、同市の会社員丸山浩由さん(49)に対する殺人容疑で再逮捕し、発表した。矢口容疑者は会話には応じるものの、事件の認否などについては「黙秘します」と話しているという。 今回の再逮捕容疑は、1月22日午後8時過ぎ、同駅善光寺口のバス乗り場付近で丸山さんを包丁のような刃物で刺し、殺害したというもの。司法解剖の結果、丸山さんは左の胸部と背中の2カ所を刺されており、胸の傷は心臓に達していたという。死因は失血死だった。県警は、矢口容疑者と丸山さんに面識はなく、無差別に襲撃したとみている。 県警はこれまで、丸山さんの後に襲われ軽傷を負った40代女性と重傷を負った30代男性への殺人未遂容疑で、矢口容疑者を逮捕していた。 捜査関係者らによると、矢口容疑者は集合住宅で一人暮らしをし、生活保護を受給していた。家族とは疎遠だったという。県警は事件当時の矢口容疑者の生活状況について慎重に調べている。(菅沼遼)