フィリピンのドゥテルテ前大統領が国際刑事裁判所(ICC)の逮捕状により同国警察に逮捕されたことに関し、マルコス大統領は11日夜の記者会見で、前大統領を乗せた飛行機がICCのあるオランダ・ハーグに向かったことを明らかにした。 ロイター通信によると、マルコス氏は会見で、「前大統領は血なまぐさい麻薬戦争に関し、人道に対する罪に問われることになる」と述べた。 フィリピンはドゥテルテ前政権時の2019年にICCを脱退しているが、マルコス氏は「いかなる形でもICCに協力していない。逮捕はインターポール(国際刑事警察機構=ICPO)の指示に従って行われた」と説明した。 薬物犯罪捜査の「麻薬戦争」では数千人が殺害されたとされる。前大統領は勾留中のライブ配信で「われわれは加盟国ではないのに、なぜ私を国際機関に連れていくのか」と主張した。(岩田智雄)